先日アップしたこのブログの記事


「戦術のない中でのプレー~日本人に足りないもの~」


http://ameblo.jp/barcelonanosyasou/entry-10683898124.html


に、「感動した」とメッセージをくれ、アメーバなうやTwitterで紹介してくれた方がいます。


それは、なんと!



永里優季さん

http://ameblo.jp/y-naga19/ (永里さんのオフィシャルブログ)


です!


いやー、女子日本代表です。なでしこです。女子チャンピオンズ・リーガーです。



興奮しちゃいましたよー、僕(笑)



別に彼女が大物だからとか、有名人だからとか、そういうのに振り回されて興奮したんじゃないですよ。


自分の思考に、彼女のようなトップレベルの選手が共感してくれたこと、それに対し僕は感動しました。


「やっぱり本質は変わらないんだな」と。確信しましたね。


永里さん、ありがとう。


冬にドイツに行く用があるので、是非直接会ってお話したい方です。




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「このブログの方針」



こういう時代です。


ネットがこれほど普及し、ボーダーラインは最早ないに等しい。


自分の考えをぶつけ、それに対する共鳴がある。心が震える。その脳への刺激が、また自分を成長させる。




ただ、だからこその「責任」が伴うものと思います。


自分はスペインで、バルセロナでいち日本人フットボーラーとして挑戦しているわけですが、ネットを通じて伝えること。これをスペインの情報としてキャッチする方が数多くいるわけで。生半可なこと、好き勝手書くわけにはいきません。(たまには雑記で好き勝手言いますけどね。)


自分の発信する情報は、「正しい・間違っている」「善・悪」ではなく、「生きた情報」であるべきだと思っております。


表面上の知識や理論や情報ではなくて。


他人から見聞きしたことではなくて。



自分で動いて、考えて、他人や既存する情報や知識によって受けた刺激を脳で消化し、自分なりの考えに昇華した上で発信されるべきものと思っております。


「生きた意見」。


これが、僕とこのブログの相方が発信したいと思ってる情報の原点です。



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ここからは僕(サッカー選手のYasu)の個人的な意見を書こうと思います。


自分は、日本でも高校時代までは無名の存在でした。


東京の高校で、地区予選一回戦敗退。小・中・高と目立った成績も上げていなければ、選抜などにも特に入ったこともありません。


「その他大勢」のサッカー選手の中に、一緒くたにされていました。まぁ普通ならこの時点で「俺、才能ないんだなー」と思うらしいんですが(笑)、自分はそうは思えなかった。


小柄であることで、強豪高への進学をどこか敬遠してしまっていた自分を、どこかあきらめきれなかったし、そういう逃げている自分を乗り越えたい自分が高校時代に大きくなりました。



そんな自分のサッカーのレベルを知りたい一心で、新潟にあるサッカー専門学校「JAPANサッカーカレッジ」の門を叩きました。


東京の地域でも目立たない自分が、全国から「プロになりたい」一心で集ってくる人間達の中に、ポイッと放り込まれたのです。飛び込んでいったのです。


今考えれば無謀ですね、どう考えたって(笑)


3年間。全力で向かいました。


結果的にAチームまで登り詰め、気付けば周りのチームメイトたちは全国区・ユース出身・国体選手ばかり。


「自分もやれる」と、自分の力を認識できた日本での挑戦でした。


その自信とともに、21歳時に受けたプロテストで、あるJ2のクラブの最終選考まで残りました。


最終結果は残念なものでしたが、「まだ上を目指せる」という野心が、メラメラと心の中に燃えているのがわかりました。




21歳という年齢。たった一度のサッカー人生。


その時、どうしても「本場で自分のサッカーを試したい」という欲が沸いてきました。


兼ねてから憧れていた「海外」。


行ってみたい。どうしても。


ほんの少しのツテを、細い糸を辿るようにつなぎ合わせ、ようやくきっかけをつかんだ21歳の秋。念願の渡西。


しかし、自分を待ち受けていたのは、打ちひしがれるような残酷な現実の連続でした。


「『もうやめろ』ってことかな?」。何度も頭をもたげました。自分と葛藤しました。






一番衝撃だったのは、「自分の実力を正当に評価されない」という生々しい現実でした。


代理人もいない、海外での実績もない自分。そんなアジア人をまともに見てくれるクラブなど、存在しなかったというのが僕の実感です。


そこから少しずつ、結果を積み上げていきました。多くの方々に支えられ、あきらめることを断固放棄し、今も自分は挑戦の過程に身を置くことができています。


9部(最下層)から始めたスペインでの挑戦。


1年目:シーズン途中でようやく9部のチームと契約。7試合出場(先発1試合)。


2年目:その9部の試合で10番を背負い全28試合出場(28試合中27試合先発。6得点7アシスト。)


3年目:7部の数チームのトライアウトを受けるも、いずれも不合格。唯一オファーがあった9部の他チームに移籍。前期12試合で10得点。冬に再度7部の他のチームのテストを友人のツテで受け、契約。7部で後期8試合出場(先発7試合)、1得点。しかし、チームは8部に降格するとともに、撤退を表明。一転して無所属選手に。


4年目(現在):友人のツテを頼って8部のチームのトライアウトに合格。現在そこに在籍中。





と、ガムシャラに突っ走った3年。しかし、それでも自分としては周囲の評価は未だ納得したものに到っていません。


それも含めた上で、すべてが「自分のフットボールの実力」なのだと、それが海外のフットボール界の常なのだと、実感しています。


しかし未だ、挑戦の途中です。



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現在24歳。


自分としては、海外に来ていろいろな人たちと触れ合う中で、「サッカー」という分野のみならず、それ以前に自分が“ひとりの人間”なのだということを、強く思わされています。


サッカーがうまいからって、それが社会的な評価や人間としての価値になり得るかというと、必ずしもそうではない。もちろんそれは尊いことだけれども、それが全てではない。


スペインでの優れたフットボーラーたちを見ていると、本当にそれを実感します。


フットボールがすべてでは、ない。


しかし、フットボールがすべて。みたいな感覚です。



ですので、自分が一個の人間として、人として、「フットボール」という分野を通じ、多くの人と触れ合い、成長していきたい、というのが僕の現在の人生観です。


「フットボール」は、自分にとって、人として成長するための手段です。





そして、このネット社会において自分でメディアを持ち、「人としての」自分の考えを広く映して行きたいと考えています。



自分の考えをダイレクトに、広く多くの人たちに映すことができるネット・ブログ。これを、自分にとってボーダーラインを越え、年齢や職業などもすべて越えた上での非常に直接的で有効なコミュニケーションツールとして活用したいと考えています。



自分のような選手が、海外で成功を収めなければ(ここでいう“成功”は多数の意味を含んでいます)、日本のサッカー界っていつまでたっても同じことを繰り返すのみのような気がします。


少なくとも、自分くらいの実力の日本人サッカー選手が、海外の選手と同じくらいの土台で、舞台で、日々切磋琢磨することが日常化するような世界が成立しなければいけませんし、そうでなければ不自然です。


自分くらいの選手が、海外の3~5部あたりのチームで、日々、1部・2部へのステップアップを虎視眈々と狙ってフットボールに取り組む。


現在の日本のシステム、サッカーに対する捉え方、世界のフットボール界に対する日本の間違った位置づけ、欧州市場における“本当の”日本の評価と日本国内での評価の大きなGAP。こういったものをぶっ壊さない限り、日本サッカーが世界に勝つ日など永遠に訪れないであろうと僕個人では思っています。




そのための日々の挑戦の記録をここに記し、多くの方々と共鳴し、刺激しあい、自分自身にもハッパをかけ、この横たわる現実を打破するエネルギーとして、活用できれば、と考えています。


自分に共感してくれる方々の応援。それに多大な感謝を持つとともに、自分に「責任」を負って、さらなる挑戦を続け、その力とともに「成功」を手にしたいと考えています。


もちろん、決して日々の自分の地道な活動を抜きにせず、です。



以上、少し長くなりましたが、「このブログの方針」でした。