父親が言いました。


「おい、手足口病とコロナと熱中症の3つ同時にかかる人がおるみたいなぞ。かやーそーなのー。お前も気をつけーよ。」


それを聞いた僕は言いました。


「いや、むしろラッキーじゃん。どうせ3つなるならいっぺんになったら仕事の穴も三分の一ですむし、その分休みは普通にどっか遊び行けるじゃん。どっちにしろなるのが前提なら、オレが選べるなら三つ同時がえーな。何事もポジティブにいかんと、な。」


それを聞いた彼の表情はまさに、空いた口が塞がらん。
思いっきりそう、顔に書いてありました。




話は変わりまして、先日、お店でちょっとしたハプニングがありました。


オプションのトリートメント+¥6030頂いているメニューを無料でおつけさせてもらってるんですが、その時に電子トリートメント入りのシャンプーも使ってカラーやパーマをしています。


そのシャンプーをね、なんと私、夏用のシベリアシャンプーと間違えて付けて時間を置いてたんです。
今思うと何ですぐ気づかんかったんかと思うんですが、お客さんが先に気づいてくれて、


「このシャンプーなんだかスースーしない?」

「すみません!付けるシャンプー間違えました。すぐ流しますんでシャンプー台に移動しましょう」

「このまま染めても問題ないの?」

「髪にとってはいつも付けてるシャンプーの方がいいですけど、染まりには問題ありませんよ」

「ならこのまま染めてみて」


結論から申しますと、付け間違えたシャンプーのおかげで、夏の人気メニューが一つ増えました。

名付けてシベリアカラー。

大好評です。


カラーやパーマのクロスって、どうしても薬剤の浸透を防ぐために少し厚手になってるんで、クロスをすると店の温度をだいぶ下げてても暑いんです。


もちろんそれもわかってたんで、お店の温度を下げることと、カラーの塗布が終わったら暑くないようにクロスを外して対応してたんですが、シベリアシャンプーを付けることで、ずっと頭が爽快のようです。
確かに考えみればわかることなんですけど、考え付かなかったというか、
これは美容業界における、世紀の大発見かと思うほどの対応策です。


そのくらい、反応がいいです。

大好評。


新薬の発明には主作用と副作用があって、場合によってはその副作用がお悩み解決の主作用となる話は聞いたことがありましたけど、少し脳裏を掠めましたよね。


僕はスタッフとか、子供にも同じこと言うんですけど、


「間違いは誰でもするから問題ない。
ただ、次何の工夫もせずに同じことしたら、それはいけんわな」


自分の間違いを棚に上げて、
夏の熱帯夜におすすめの新メニューが出来てしまった、
と言うお話しでした。


初めてのお客様にはこちらからお聞きしますが、もし忘れてたら、皆様の方からご要望下さいませ。


我ながら、前向き。