今日紹介するのは、2016年4月に文学ムック「食べるのがおそい」の創刊号に表題作が掲載、同年11月に書き下ろし2編を加え、単行本化した作品。

 

読み始めると心がざわつく。 何気ない日常の、ふわりとした安堵感にふとさしこむ影。 淡々と描かれる暮らしのなか、綻びや継ぎ目が露わになる。 あひるを飼うことになった家族と学校帰りに集まってくる子供たち。一瞬幸せな日常の危うさが描かれた「あひる」。おばあちゃんと孫たち、近所の兄妹とのふれあいを通して、揺れ動く子供たちの心の在りようを、あたたかくそして鋭く描く「おばあちゃんの家」「森の兄妹」の3編を収録。 (Amazon内容紹介より)

 

2010年に三島賞を受賞した『こちらあみ子』が刊行されて以来の発表作品で、「書肆侃侃房(しょしかんかんぼう)」という聞きなれない地方出版社での著書刊行に驚きました。

 

あるべき言葉が正しくそこにあって、淡々と簡潔に文章が展開していくのですが、家族が日常の中でいつしか溜めこんでしまい、次第に綻びや継ぎ目が露わになります。

 

3編ともに不吉と感じる影は、私たちにも訪れる危機の前兆なのだと感じました。

 

この味わい深い作品は、はなぴーさんの記事で紹介されていました。

 

とてもいい作品をありがとうございました。

 

 

あひる あひる
 
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