楽園のカンヴァス/新潮社

¥1,680
Amazon.co.jp
皆さんもご存知の今回山本周五郎賞を受賞した作品です。
著者が美術史を大学で学び、美術館で仕事をしていたせいか、登場人物は確かにフィクションに間違いないと感じますが、美術に関することはとても詳細で、ストーリーは、フィクションに思えない出来上がりの作品という感じがしました。
主役は、なんといってもルソーの「夢」という作品です。この作品を軸に「真作」なのか、もしかして「贋作」なのか。
2人のルソーの研究においては引けをとらない早川織絵とティム・ブラウンが、有名なコレクター、コンラート・バイラーによってルソーの「夢」の鑑定を競わせるというものです。
まず驚いたのは、作品の書き出しが、私とこの作品との巡り会わせを予感したかのようだったことです。実は織絵が現在勤務しているのが、最近見に行った大原美術館だったのです。彼女は鑑定競争のあと、実家の倉敷に帰郷、母親と娘と3人で暮らしているところから始まるのです。
織絵とティムが7日間ある物語を1話づつ読んで、ルソーの「真作」か「贋作」かを最終日に結論を出すという不思議といえば変な鑑定でした。しかし、それにはとても大きな意味がありました。
ここまでお話しすると、ある程度の物語が予測されると思いますが、ミステリー部分だけでなく、美術をこよなく愛する方なら、別の角度でこの小説を読むことが可能だと思います。
本にかけられた帯にもあるように、何度でも楽しめる美術とミステリー両方がうまくかみあった素晴らしい作品です。
さすが受賞作と思わせる作品ですし、私も今年のお勧め、その中の1冊になりそうです。


¥1,680
Amazon.co.jp
皆さんもご存知の今回山本周五郎賞を受賞した作品です。
著者が美術史を大学で学び、美術館で仕事をしていたせいか、登場人物は確かにフィクションに間違いないと感じますが、美術に関することはとても詳細で、ストーリーは、フィクションに思えない出来上がりの作品という感じがしました。
主役は、なんといってもルソーの「夢」という作品です。この作品を軸に「真作」なのか、もしかして「贋作」なのか。
2人のルソーの研究においては引けをとらない早川織絵とティム・ブラウンが、有名なコレクター、コンラート・バイラーによってルソーの「夢」の鑑定を競わせるというものです。
まず驚いたのは、作品の書き出しが、私とこの作品との巡り会わせを予感したかのようだったことです。実は織絵が現在勤務しているのが、最近見に行った大原美術館だったのです。彼女は鑑定競争のあと、実家の倉敷に帰郷、母親と娘と3人で暮らしているところから始まるのです。
織絵とティムが7日間ある物語を1話づつ読んで、ルソーの「真作」か「贋作」かを最終日に結論を出すという不思議といえば変な鑑定でした。しかし、それにはとても大きな意味がありました。
ここまでお話しすると、ある程度の物語が予測されると思いますが、ミステリー部分だけでなく、美術をこよなく愛する方なら、別の角度でこの小説を読むことが可能だと思います。
本にかけられた帯にもあるように、何度でも楽しめる美術とミステリー両方がうまくかみあった素晴らしい作品です。
さすが受賞作と思わせる作品ですし、私も今年のお勧め、その中の1冊になりそうです。
