去年の話です。

俺は練習前に必ず、モチベーションを高める為に日本ナンバーワンと言われるプロの演奏をCDで聴きます。この方の演奏には、完璧な技術に加えて地の底から迫って来る様な迫力・緊張感があり、すっかりファンになっていました。

毎日毎日繰り返し聴くうちに、CDだけでは物足りなくなり、一度でいいからこの音を目の前で聴きたいと思う様になった訳ですね。

そしてGWのある日、自宅を訪ねました。玄関からご本人が出ていらしたので、「貴方の演奏に感銘を受け、是非お会いしたいと思いました。無理なお願いかも知れませんが、数十分でいいのでレッスンお願いできませんか?」と伝えると、「いいよいいよ、入って」と嬉しそうに仰い部屋へ通され、無料体験レッスンがスタートしました。

そこで初めて至近距離で耳にしたプロの音。



衝撃でした。。。


どんな感じの音かと言うと、芯がしっかりしているのに、表面はあくまでしっとりと柔らかく艶やかでビロードの様な音色。

「嗚呼、これがクラシックギター(生ギター)の音か・・・」

対して俺のは冷たい金属の様な乾いた音。と言うより単に音符を並べただけ、と言った感じでした。

例えば、Em(イーマイナー)の和音を6弦から1弦に向かって親指でジャラ~ンと鳴らす際に、俺はデカくてエッジのある音を出したいが為に爪を当ててガリガリとやっていたんですが(笑)、これはクラシックギターの世界ではご法度で、指の腹を当てて撫でる様に発音するのが正しいそうです。

ロックの世界で格好いい音があるのと同様、クラシックギターの世界で美しいとされる音がある訳ですね。

ずっとエレキギターに慣れ親しんでいたせいで悪い癖がついてしまい、何から何まで指摘されました。

先生曰く、「基礎が出来ていれば簡単なんですよ。でも基礎を怠ると10年やっても今のままだよ?」

正直クラシックを甘く見過ぎていました。m(__)m
そこは、俺が考えていた
よりずっとずっと神聖で深い世界。。。

先生の言葉と、衝撃の音を食らったあの日の事は今でも忘れられません。

以来、基礎トレーニングを毎日欠かさず、楽しみながらやっています。