創業は、天保４年（１８３３年）のことです。
福島県東白川郡は茨城県と接しており、水戸と郡山を結ぶ旧茨城街道沿いに蔵を構えます。
酒銘「南郷」は、蔵のある一帯が、南北朝時代より南郷と呼ばれていたことに因みます。
そして、その「南郷」の由来は、奥州最南端の郷とされています。
平成２８年（２０１６年）に、現在の社名に変更しています。
それまでは藤井酒造店名乗り、創業家である藤井家が蔵を継承してきました。
８代目であった藤井健一郎氏は、後継者を探していました。
そこに東京の居酒屋で出合った銘柄「南郷」に惚れた、現社長となる矢澤真裕が継ぐこととなります。
元国交省役人でのキャリアを捨て、日本酒に関わる仕事がしたいと酒造機器メーカーに転職した矢澤氏ですが、運命のように蔵元となったのです。
創業家は相談役へ退き、矢澤氏が９代目当主となり、経営権を持ったことによる社名変更でした。
天保年間に建てられた蔵には蔵付き酵母が住みます。
「うまさとキレのいいとこ取りで、食べ物にも合う」と、矢澤氏が云う、その特長ある味わいを醸し出しています。
仕込み水には、八溝山系の伏流水を使用しています。
「南郷 純米」
使用米 五百万石（新潟県産）１００％
精米歩合 ６０％
アルコール度数 １５
日本酒度 ＋４．０
酸度 １．７
矢澤酒造店さんの公式HPは、こちら。
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