こんにちは。
今日はちょっとリアルなお話のブログです。
『あそこの店、700円で売ってるワインを 2100円で出してるんだけど、高いよね~?』
『いやいや、その位は頂かないと、やっていけませんよ・・・^^;』
なんて会話が、以前お店でありました。
昨晩も同じような会話をしたもので、ブログに書いてみます。
本当はこんな経営に関することは公開しちゃいけないのかもしれません・・・。^^;
飲食店経営の基本指標 (あくまで目安です)
食材飲料仕入原価 30%
家賃 10%
水道光熱費 5%
広告宣伝費 3%
雑費 5% (通信費、事務費、消耗品費など)
人件費 27%
減価償却費 10% (簡単にいうと、設備にかかった費用を回収する費用)
経常利益 10%
すべての飲食店がこれに当てはまるわけではなく、業態によって変わります。
お酒だけのバーやキャバクラなどは、仕入が下がり(10%とか)、人件費が上がります(50%とか)。
ラーメン屋さんやソバ屋さんは、仕入が上がり(40%とか)、人件費が下がります(20%とか)。
目安とする指標はさまざまですが、 仕入+人件費 を60~70%とするのが理想と言われています。
それに、家賃や減価償却費は売上にかかわらず変動しないので、売上に伴って比率は変わります。
この枠内に収まっていない経営では、<赤字経営> となってしまいます。
一番最初に勤めた寿司屋がまさにそれでした。
『やればやるほど赤字が増えるんだが、なんとかしてくれ!』 と、頼まれました。
自分なりに勉強して、数字を洗い出したところ、なんと仕入原価が 72%!
そりゃお客が増えれば赤字も増えます。
忙しくなる上に、借金も増えていく、地獄絵図ですね・・・。^^;
なので、お客さんが沢山入っているお店だからといって、儲かっているかどうかは別問題です。
まあ、お客さんが入っていなければ話になりませんが・・・。
話を戻しますと、ワイン1本が酒屋さんの3倍の値段でレストランに売られている、のは当然のことです。
でなければ、そのお店は数年後になくなるお店です。
もしくは、何千万もかけて海外から直接コンテナで仕入れられるような大手企業の飲食店か。
飲食店は、お酒も野菜も精肉も鮮魚も、安く仕入れることはできません。
頑張って交渉しても、せいぜい10%引きがいいところ。
下手すれば、スーパーよりも高い値段で、スーパーと同じものを仕入れていたりします。
ホテルの仕入なんかだと特に融通ききませんからね。スーパーのが安いのに、と思いながら仕入れてました。
主婦の方たちと同じ値段で仕入れた食材、お酒を使って、飲食店は経営しています。
仕入れた金額と、家賃と、光熱費と、給料と、借金の返済とが、値段に含まれているんです。
例えば、5000円をレストランで支払いました。
お店の仕入は 1500円
お店の場所代に 500円
水道代、店内の電気代として 250円
お店を知ったきっかけに 150円
伝票やおしぼり、洗剤などの費用に 250円
働いてる方たちへの報酬として 1350円
お店の雰囲気、質感に 500円
お店が続いていくための費用に 500円
料金の内訳はこんな風になります。(かなり大ざっぱで乱暴に当てはめてみました。)
これを 『高い!』 と思うのであれば、外で食事をするべきではない、と思います。
自宅で同じものを作って食べれば、仕入+光熱費 程度で済むのですから。
人によって外食する動機は様々です。
僕が外食する時に求めるのは、リラックスできる空間、楽しい会話、真似のできない美味しい食事、
心地よい音楽、かけがえのない時間、ひととき、すべてを満たす満足感、幸福感です。
そのために支払う対価=金額が、満足度と釣り合っているかどうかが、高いか安いか、の僕の基準です。
2100円のワイン、おそらくお店の収入になるのは100円程度と思います。
実際に経常利益としての割合は良くて10%、悪ければ1%です。
それを 『高い』 と言うのは 『潰れてしまえ』 と言うに等しいかもしれませんね・・・。
僕のこのお店を気に入って来て頂いているお客様、みなさんに満足して頂けるよう、頑張ります。
Scirocco店主 Taichi φ(.. )