[ウイスキーの作り方15]蒸留について3加熱方法
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フルーツもだんだんと晩夏、初秋へと変わってきました
ぜひウイスキーと合わせて、フルーツカクテルをお楽しみくださいね
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蒸留の話も3回目です
今日は蒸留の時の加熱方法についてのお話です
蒸留の時の加熱方法には大きく2つに分かれます
・直火加熱
・蒸気加熱
です
それぞれ詳しくお話しします
●直火加熱
歴史的には直火加熱の方が古いです
この方法は蒸留機に直接火で加熱して蒸留します
元々は薪や石炭で加熱していましたが現在はガスや重油での加熱がほとんどです
アイラ島では薪が少ないので日常的に使われていたピートを燃やして蒸留していたと想像されます
現在、石炭で蒸留しているところはほとんどありませんが、私が知る限り北海道にある余市蒸溜所だけが今でも石炭蒸留にこだわっています
ガス、重油に比べると蒸留の際にどうしても場所によって温度が変わるので蒸留にムラが出来ます
余市蒸溜所の方に話を聞くとこのムラが味わいに変化をもたらし、多彩な原酒を作り出すそうです
ここが個性に繋がるんですね
直火加熱では釜の外周は1000℃以上の高温になります
釜の底に沈んだ酵母や固形物が焦げやすくなります
この時のトーストされることによって香ばしい重厚なウイスキーが出来ます
あまりにも焦げてしまうと良いウイスキーが出来ないので、ラメジャーという構造を持っていて外からモーターでチェーンがぐるぐる回り焦げ付きを防ぎます
ですので直火加熱の蒸留機は蒸留している時に、ジャラジャラ音がするそうです
●蒸気加熱
釜の中に加熱コイルや加熱缶(パーコレーター)をおいて加熱します
加熱コイルには蚊取り線香のような渦巻きタイプと筒状のタイプがあります
この2種類を組み合わせて使っています
蒸留の時の温度は約120〜140℃です
焦げつきにくいので原材料の穀物感を残したマイルドな味わいに仕上がります
飲みやすい口当たりで、現在の流行の味わいになります
現在はこの蒸留方法が多いです
この加熱方法意外と身近でも行われています
大量に調理を行うときの鍋もこの加熱方法で行われていたりします
今から30年前、小学校の給食室が新しくなりこの蒸気式の鍋が導入されたのを覚えています
今だともっと多くのところで使われていますね
温度管理がしやすいのが特徴です
この2つの加熱方法で熱を加えて蒸留します
蒸溜所によっては、ふたつの加熱方法を持つ蒸留機をそれぞれ入れている蒸溜所があったり、直火蒸気加熱どちらでも対応している切替式の蒸留機もあります
スプリングバンク蒸溜所はこの切替式蒸留機を採用しています
加熱方法で味わいが変わるのもなんとも面白いですねー
ぜひお楽しみください
それでは今晩も良いお酒を
今日も18:00より和服姿でお待ちしております
Bar彩月庵
埼玉県さいたま市大宮区大門町2-25-2
野原ビル3階
Tel 048-782-8558
〈営業時間〉18:00〜26:00
(25:00時点でノーゲストの場合は早仕舞いの事もあります)
日曜日定休(連休の時は最終日)