[1日1カクテル179杯目]アメリカーノ | 大宮 Bar彩月庵~Barの彩時記~

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[1日1カクテル179杯目]
アメリカ大統領選がなんだか大混戦なようで(15:00現在)。
「アメリカ」の付くカクテルでおそらく1番有名なカクテルのご紹介です。


〜アメリカーノ(Americano)〜
⚫️スタンダードレシピ
・カンパリ 30ml
・スイートベルモット 30ml
・炭酸 適量
・(お好みでオレンジスライス又はレモンスライスかカットレモン)

「アメリカーノ」とは「アメリカの(アメリカ人)」を意味するイタリア語。

カンパリとスイートベルモットを使ったシンプルなカクテル。
誕生には諸説あります。


1つは元々はカンパリではなくビターベルモットを使っていて、その派生系として誕生したと言う説があります。

マルティーニと言うベルモットを扱っている、バカルディ社のホームページに書いてあるレシピはこちらを採用しています。( https://www.bacardijapan.jp/cocktails/recipe/americano/

 )

最近よく言われている説では、カンパリが誕生した1860年代にカンパリの産みの親「ガスパーレ・カンパリ」が持っていたお店「カフェミラノ」で提供されたのが始まりという説があります。
現在ではこの説が有力です。

「カフェミラノ」で提供され始めていた時は、まだ「アメリカーノ」とは呼ばれていませんでした。

この時は「ミラノ・トリノ(略してミト)」と呼ばれていたそうです。
当時はまだ炭酸が入っていなかったという話と、すでに炭酸が入っていたという両方の話があります。

「ミラノ・トリノ」の名前の由来はミラノはもちろんカンパリの産地。
トリノはスイートベルモットの産地。
そこから取った名前です。


それからしばらくして、1900年代前半にはミラノ・トリノは「アメリカーノ」と、呼ばれるようになりました。

アメリカーノと呼ばれるようなった理由についてははっきりしていません。

・苦いを意味する「アマーロ」から転じた説。
・アメリカ人が好きだった説。
・アメリカ禁酒法時代にアメリカから渡ってきたバーテンダーがアメリカに戻った際に名前をつけた説。
・禁酒法時代カクテルを出す店を「アメリカンバー」と呼んでおり、そこで流行っていたからという説。

などがあります。

何はともあれこの「アメリカーノ」は世界的にも広がっていきました。

福西英三さんの「カクテルズ」によるとに1920年代には日本に入ってきたようです。

1953年に書かれた007ジェームズボンドのデビュー作「カジノロワイヤル」の中の「バラと拳銃」にも登場します。

甘さっぱりとした1杯をぜひお楽しまみください。
色々とお試しくださいね。
それでは今晩も良いお酒を。
Bar彩月庵は18:00よりお待ちしております。