連休明けは九州へ!
ご常連様に口添え頂き、大分県のシングルモルトウイスキー蒸溜所「久住蒸溜所」に訪れます。
ここ数年の新設蒸留所の中では群を抜いて『本物』と噂高い、阿蘇の奥地に佇む施設。楽しみで胸が潰れそうです。
前後泊は黒川温泉。日本屈指の温泉郷で心身を癒し、同時にバーテンダーの造詣を深める。何とも有意義。
旅と酒、海と空と山、そして何より人が好き。鈴木です。
来週は「オールドボトルの週」!
オープン以来コツコツと集めた古酒(オールドボトル)達。当店では基本、1980年代以前に流通した洋酒全般をオールドボトルと定め、コレクションしております。
そんなオールドボトル達から月に一度、基本的にはその月の第一週をオールドボトルの週として一本選びお値打ち価格で提案する伝統企画です。
今回は80年代のブレンデッドスコッチウイスキー!
ディンプル 1980年代流通品
¥1400/shot
1890年にジョンヘイグにより創設。
ヘイグ一族には連続式蒸留器(パテントスチル)の発明者であるロバートスタインがいます。
パテントスチルは「グレーンウイスキー」を造る上で欠かせない装着。
「グレーンウイスキー」とは小麦等で造られるウイスキー。ウイスキーをブレンドする際に、「優しさ」を与える。
対して「モルトウイスキー」は大麦を原料に単式蒸留器(ポットスチル)で造られ、ブレンドウイスキーにおいては「香り」と「力強さ」を担う。
ジョンヘイグは一時、グレーンウイスキーの実に75%を保持していたそうです。
そのヘイグ社からリリースされたのが、このディンプル‼︎
ディンプルとは「えくぼ」や「くぼみ」を意味し、このボトルも3つのくぼみがあります。
特徴的なボトルで、同じ形状のボトルを「ディンプル瓶」と呼びます。
キーモルト(ブレンドの中核となるモルトウイスキー)は...
「グレンキンチー」
穏やかで花の香りを持つ、スコットランド・ローランド地方のウイスキーです。
ディンプルも軽やかかつ華やかな味わい。
そんなブレンデッドウイスキーの代表、ディンプルですが...
イギリス国内では「ディンプル」
アメリカ向けには「ピンチ」
の名称で販売されていました。
大戦後にアメリカ統治下にあった日本では、1970年代頃までは「ピンチ」が出回り、それ以降は「ディンプル」に統一されました。
今回ご紹介のディンプルは、
香港経由で日本に入ったモノ。
当時の香港はイギリス領でしたからね。勿論ピンチでは無くディンプルです。
現地購入品で特級表記等ありませんので年代が確定出来ませんが、以前当店で取り扱った80年代(サントリー輸入品)とデザインが完全一致しますので同年代と推測。
この時代のブレンデッドウイスキー最大の特徴。
「永い余韻」
香りや味わい自体がライトでも、何時迄もウイスキーの余韻が舌と心に残る不思議。
スコッチたる威厳を感じる。
そろそろ数も少なくなって来た80年代ウイスキー、この機会に是非お楽しみ下さい‼︎