普段何とも思わないモノ程、別れを告げる瞬間は心が熱くなるもんです。
センチメンタルジャーニー、鈴木です。
BAR white Lには週替わりの企画が御座いまして...、
毎月第1週はオールドボトルを格安にて提案しております。
「オールドボトル」とは、一般的に1980年代以前に流通していた当時の洋酒の事。
今や失われた銘柄もあり、現在も残るブランドもある。しかし味や香りは別物。
生産量や製法や原料、30年前と現在が同じ訳がない。
30年前の食材は腐っていて食べられないが、洋酒は当時のままの味わいを楽しめます。
一定以上のアルコール度数があれば菌が活動出来ない為に腐る事も変化する事も無く、密閉されていれば酸化もしない。
菌の活動と酸化さえ防げれば、変化はありません。
私個人の趣味としてコツコツ買い集めたオールドボトル。歴史的資料かつ旨い酒。
希少価値からプレミア価格になりがちなオールドボトルから一本選び、お値打ち価格にて御提案させて頂く。
それが「オールドボトルの週」‼︎
で、来週の一本は...
SCOTIA ROYALE 12y 1980's
スコシア ロイヤル12年 1980年代流通品
¥1200/shot
1980年代、スコットランド・キャンベルタウンの「グレンスコシア蒸溜所」を所有するA gillies&co社が販売していた、ブレンデッドスコッチウイスキー。
スコットランド最初の国王「ファーガス一世」が国会議事堂を建設した場所にグレンスコシア蒸溜所がある為に、このウイスキーの名に「ロイヤル」を冠した。ラベルの金の鷲は、王家の旗印。
ファーガス一世は「スコットランド」の名付け親でもあります。
ちなみに英語でロイヤルはRoyalと表記し、このウイスキー名のRoyaleではフランス語のロワイヤルになる...。しかもRoyaleは女性系。
何故スコッチの名にこのスペルが使われたのか謎です。誰か知ってたら教えて( ̄▽ ̄)
キーモルト(原酒)は勿論、「グレンスコシア」。
当時はスプリングバンク蒸溜所と双璧を成す、かつてのウイスキーの聖地キャンベルタウンを語り継ぐ希少なシングルモルトウイスキーです。
その他、リトルミルやインチマリンが原酒に使われているとか。
ナッティでほんのりスモーキー、微かにヨードを感じる香り。
キャラメル、スモーク、焦げた木材が渾然一体となった味わい。
飲みやすさを追求した今日のウイスキーブームとは違う。
矜持溢れる、媚びない酒です。
しかし、故に、美味い。
間違いなく、美味い。
三十年以上ボトルに封じられたスコットランドの誇りを、感じて下さい。