バレーボールの話です。

 

男子のワールドカップが始まりました。

初戦はフルセットの末、高橋藍のバックアタックで締めくくる盛り上がった試合でした。

見ていた方はわかると思いますが、1・2セット目は圧倒的に日本が有利。余裕さえ感じられて強さが違うなとさえ思いました。

ですが3・4セットは逆転。フィンランドにいい風が吹いてスパイクは決まる、ブロックは決まる、フィンランドの方が強いと感じさせるものでした。

 

これ、なんなのでしょう?

 

良く言うように、スポーツには流れというものがあります。バレーボールは特にそれがあるといいます。

でも当たり前ですが、本当はそんなものはありません。タマタマの運の連続が傾いたときに、人は何かの理由をつけたがるために「流れ」という言い方をするのでしょう。

 

運のかたより。これはどうしようもありません。コインを投げて裏表を当てるゲームをするとき、裏がでたから次は表だ、なんてことはありません。順番に出ることもあれば信じられないくらい連続することもあります。これこそが運ですね。

 

ですが「流れ」において、もう一つ要素があると思います。それが「気持ち」です。

今回の試合では見ていて感じた方も多いと思いますが、流れに乗れなかった気持ちのきっかけは「ゆるみ」

そして流れが悪いと感じると出てくる悪い気持ちが「あせり」

ゆるみ・あせりは心拍数を変え、筋肉を強張らせ、反射速度を遅くします。

 

小学生バレーボールを見ていると、この流れによってあっという間に形勢逆転することが多々あります。

なのでこのゆるみ・あせりが起こりやすい状況やプレーを分析し、それを認識させて普段からメンタルトレーニングをすることは非常に有効ですね。普段からやっていないのに、試合中にこのメンタル部分を修正するのは選手個人には難しいです。

もちろん全日本レベルでも完璧には出来ないのですから小学生ではどこまで出来るかというところはあります。

それでも指導者がそういうことをわかっていれば「運のかたより」と「メンタル部分での流れ」と分けて考えていけると思います。

簡単に「流れ」と言ってすましたり、試合中にメンタル的にどうしようもないのに怒ったり、なんでできないんだ!と言っても緊張による強張りはとれません。

試合中に少しでも良くしたいのであれば、緊張をほぐすような声掛けや笑顔が有効な場合が多いです。

もしくは一旦選手交代して、冷静にさせることですね。

 

今回のブラン監督が石川選手や西田選手を入れ替えたのがそれですね。

 

スポーツって難しいですね。でもそれも面白さの一つです。そんなこと思いながらワールドカップを見ていきたいと思います。