前回までのあらすじは
下記をご覧ください。
26歳 商社の営業Aと
バレンタインデーに会うことになった。
その日も定時に仕事が終わった。
待ち合わせの場所である
人形町に行った。
彼の気持ちが分からず
不安でたまらなかった。
バレンタインデーに会うってことは、私は意識されてるのでは！と舞いあがった
すると、電話がきた。
「またドタキャンですか⁈」
と内心思いながら
恐る恐る電話に出た。
営業Aはこう言った。
「今向かってるから
待っててー！」
ドタキャンじゃなくて
よかった。
待っていると営業Aが向かい側から
爽やかに走ってきた。
「お待たせ」と営業Aは
言って、軽く挨拶をした。
今回も営業Aが行きつけの
場所に連れて行ってくれた。
そこはザ！居酒屋という
飲食店だった。
中には数人チラホラといた。
メニューを適当に注文をしてから、
コートをハンガーにかけてぶら下げようと
したが、背がとどかず、悪戦苦闘していた。
営業Aに頼むのも嫌だしな...
悩んでいると営業Aが気付いた。
私の後ろに覆い被さるように来て
コートをフックにかけてくれた。
素直に頼むべきだったと反省した。
注文した物を待っていると営業Aは
周りを見てソワソワしていた。
私「どうしたの？」
営業A「いや、あの奥にいるカウンターの人
知り合いかと思った」
どうやら営業Aは、何か知られては
まずいことがあるっぽい。
モヤモヤした。
話していると営業Aのiphoneに
またもやLINE通知がバンバンと来ていた。
電話の着信も鳴っていた。
これはやはり、私以外に女性がいる。と推理した。
急用なのか営業Aは
「ごめん🙏ちょっとLINEしてもいい?」と
数分だけLINEを打ち始めた。
無事にLINEの返信が終わったようで、
映画の話になった。
またしても耳を疑ってた。
私「最近、見た映画で面白かったのある？」
営業A「「今夜ロマンスは劇場で」を
友人と見たんだけど、面白かったよ。」
エェー⁈どう考えても、ラブロマンスの映画を
男同士で見るはずがないよね。
間違いなく、女性と見たんだ。と
勘づいた。
さっきもLINE来てたしな...。
でも、私は付き合っていないから
追求なんてする権利もない。
もし、聞いて嫌われたらと自己嫌悪に
陥った。
営業Aは気づいたらしく、こう言った。
「どうしたの？みおちゃん、元気なくなっちゃったじゃん。」
いやいや、営業Aが原因だよ。
営業Aは違う話に切り替えた。
「今度さ、紹介したい人がいるから来てよ」
怪しいと思い、「考えとく」と顔に露骨に出した。
少し雰囲気が悪くなってしまった
そこに居酒屋にいた
清楚系 20代後半の女性が
私たちのもとに近づいてきた。
20代後半の女性「営業A、久しぶり！今日は来るの早いじゃん。」
私の心の中。「いつも誰と来てるんだよ！」
営業A「久しぶりです。元気ですか？」
私に対する態度と明らかに全く違い
緊張している様子であった。
後から説明を受けた。
どうやら、異業種交流会で出会った人らしい。
いや、でも、その緊張の仕方は女性として見てるだろう。
女性のセンサーが反応した。
そして、なんだかな...と思いながら解散した。
電車に乗ると営業Aから1通のLINEが
きた。
営業A「今日は楽しかった。ありがとう😊次はTSUTAYA書店に行こう」
次会う日を約束したけど、どうにでもなれ！とやけくそになり、ウケ狙いで営業Aに変なスタンプを
送ってみた。
すると営業Aから返信は来なくなり、消息不明となった。
後日、大学時代の友人Bにウケ狙いで上☝️スタンプを送ってみた。
営業Aとの事情を知っていた友人Bから返信がきた。
友人B「もしかして、彼にも送ったの⁈」
私「うん。」
ウケ狙いだったのに、友人Bも
かなり引いたっぽい。
そして、後から気づいた。
このスタンプは営業Aに送っては
いけなかったんだと。
LINEスタンプでまさかの
恋は不成立で終わった。
