枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 2021年11月26日、枚方市議会令和3年12月定例月議会を前に「建設環境委員協議会」が開催され、控室にて聴いておりました。 

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建設環境委員協議会 案件
  1. 一般廃棄物(ごみ)処理基本計画及び第2次生活排水処理基本計画(改訂版)の見直しについて
  2. 枚方市都市計画マスタープラン及び立地適正化計画の改定等について
  3. 小中学校体育館空調設備の検討状況について
  4. 学校統合による新しい学校(禁野小学校)の設計・工事について
  5. 長期優良住宅の普及の促進に関する法律の一部改正に伴う手数料の設定等について
  6. 枚方市駅周辺再整備における交通基盤整備について
  7. 樟葉駅前広場ロータリー改良工事の変更について
  8. 都市公園有料施設の指定候補者の選定について
  9. 枚方市自動車駐車場の指定候補者の選定について
  10. 枚方市水道ビジョン2022及び枚方市下水道ビジョン2022の策定について
  11. 中宮浄水場更新事業にかかる事業者選定について

 

 

1.一般廃棄物(ごみ)処理基本計画及び第2次生活排水処理基本計画(改訂版)の見直しについて

 本市の一般廃棄物処理の一体的な管理を行うため、「一般廃棄物(ごみ)処理基本計画」の中間見直しに合わせて、「第2次生活排水処理基本計画(改訂版)」も見直し、廃棄物減量等推進審議会の答申を踏まえ、両計画を一本化した「一般廃棄物処理基本計画」の改定案をとりまとめましたので、市民意見を募集するにあたり、その内容を報告する。

 

一般廃棄物(ごみ)処理基本計画

 

 

 

 

見直しの概要

 

 

ごみ排出量の目標設定の考え方

 

ごみの資源化率

本市のごみの資源化率は、新聞紙・雑誌を主体とする集団回収により高い目標を掲げてきましたが、毎年度減少傾向となっており、組成分析調査結果においても新聞紙・雑誌の割合が減少し分別対象となる資源化物そのものが減少していることが明らかとなりました。この結果を踏まえた目標設定は、令和 7 年度には 18.3%となりますが、組成分析調査で割合が増えていた紙製容器包装、プラスチック製容器包装の資源化に向けたさらなる取り組みを行うこととし、より高い目標値である 19.4%に変更します。  

 

最終処分量

概ね毎年度同水準で推移しており、このままでは、令和 7 年度には 10,379t となる見込みとなっています。東部清掃工場の灰溶融炉を令和 4 年度末までに停止する予定にしており、溶融飛灰のリサイクルの代わりに埋め立てを行う焼却灰が約 550t 増加することから、目標値を 10,649t に変更します。

 

温室効果ガスの排出量

毎年度減少傾向となっており、このままでは、令和 7 年度には 33,472t-CO2 となる見込みとなっています。東部清掃工場の灰溶融炉の停止に伴い、都市ガスの使用量が減少することから、温室効果ガスの排出量が約 2,100t-CO2 減少することになり、目標値を 30,428t-CO2 に変更します。

 

 

計画期間


 

各委員の主な質疑(要旨)

  • 生活排水適正処理率について
    ⇐ 令和2年度実績98.4%、令和7年度98.6%を目標とする。公共下水道の整備の進捗と人口減少で進んでいるのが現実
  • し尿の処理業務が継続せざるをえない理由
    ⇐ イベントなどでの簡易トイレの処理は必要

 

参考資料

 

 

 

 

3.小中学校体育館空調設備の検討状況について

 小中学校体育館空調設備の整備については、現在発生している夏場での体育館の使用制限に伴う体育の授業やクラブ活動への影響及び子供たちの熱中症への対応に加えて避難所の環境改善にも繋がる事業として、文部科学省の方針に基づき早期に進めていく必要のある事業です。
 本市においては過年度より実施に向けた検討を進めており、本年度については現状の把握、他市視察を含めた事例調査を行うとともに、可能性調査委託において空調方式や事業手法、国庫補助金及び起債等財源の検討等を行っているところです。
 今回、現時点における可能性調査の中間報告を踏まえた検討状況等について報告を行うものです。

 

空調方式の検討及び他市視察結果

       
検討課題

事業手法

①直接工事、②DBO 方式、③PFI-BTO 方式、④リース方式について、業務の一体性及び効率性や財政負担等について比較検討を行い、本事業で最適な事業手法を検討している。現時点においては、②DBO 方式が最適と考えているが引き続き検討していく。  

 

財源

財源確保が大きな課題の一つとなっており、文部科学省等の補助金及び事業債について検討しているところです。現時点においては、緊急防災・減災事業債の活用が最適と考えているが、今後も国の補助メニューを注視しながら最も有利な財源が確保できるよう引き続き検討していく。

 

今後のスケジュール

引き続き本事業で設置する空調設備の費用に対する実質的な効果を見極めながら、2022(令和4)年2月の委員協議会において、可能性調査の結果を踏まえた実施方針及びスケジュールについて報告を行う。

 

 

 

各委員の主な質疑(要旨)

  • 各設備のイニシャルコストは?
    ⇐ 現時点の概算額①4,600万円 ② 3,500万円 ③1,700万円 ④160万円
  • 事業手法はDBO方式で進めたいとのことだが、市内事業者は参入できるのか?
    ⇐ 単独での参画は困難
  • 各設備の暖房効果は?
    ⇐ ①②③暖房機能を有しているが、③温度ムラがある。④暖房機能なし
  • ガス式と電気式のメリット・デメリット
    ⇐ ガス式はトータルコストが若干安い。電気式は太陽光発電パネルを活用できるメリットがある。風水害時、電気式は電線断絶による停電の可能性も考えられる。体育館と教室(電気式)で分けることは災害時にメリットはあるとも考えている
  • 全校展開のスケジュールは?
    ⇐ 早期に進める必要があると考えている。2月委員協議会で示す

 

 

5.枚方市駅周辺再整備における交通基盤整備について

 外周道路の整備や高架下の拡幅並びに枚方市駅前線の無電柱化など、枚方市駅周辺再整備における交通基盤整備について、これまでの取り組み状況及び今後の予定を報告する。

 

歩道拡幅、エスカレーターの設置などを行ってきた

枚方市総合文化芸術センターのオープンに合わせ、歩行者動線の強化に向けた枚方市駅前線の歩道拡幅や枚方横断歩道橋へのエスカレータの設置及び新町3号線へのバス発着所の整備を行ってきた。

 

枚方市駅高架下の改良、外周道路の整備、無電柱化に取り組む

枚方市駅高架下の改良や外周道路の整備(市施工)および枚方市駅前線の無電柱化等に取り組んでいます。

 

 

スケジュール

 

 

各委員の主な質疑(要旨)

  • 外周道路について
    • 地域の方々はどのように感じているのか?
      ⇐ 京街道への一般車両の流入に対して強く懸念されている。交通対策は考えている
  • 高架下駐輪場の廃止について
    • 非常に多くの方に使われている駐輪場が廃止されるが?
      ⇐ 枚方市駅周辺の全体の駐輪能力は十分にある(新たなビルも駐輪場をつくる)
  • 無電柱化について
    • 財源はどのように?
      ⇐ 国の交付金を活用する

 

 

 

7.樟葉駅前広場ロータリー改良工事の変更について

 本工事において、安全対策の取組みなどにより、工事内容等に変更が生じたため、その内容について報告する。

 

主な変更内容
  • 公共交通事業者との協議に伴う変更
  • ロータリー内の利用形態の切替えに伴う安全対策の変更

工事期間に変更なし(2022(令和4)年1月31日まで)

 

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変更図

 

 

各委員の主な質疑(要旨)

  • 交通事業者の立会、設計時の協議はどのように行われていたのか?
    ⇐ 設計時は、バスの軌跡図を作り事業者と確認を行っている。これまで乗降客数の関係で実車走行の確認ができず、このようなタイミングとなった
  • 安全対策の変更した際のどのような効果があったのか?
    ⇐ 90%以上の自家用車がサブロータリーを使っていることを確認した

 

 

 

 

11.中宮浄水場更新事業にかかる事業者選定について

 中宮浄水場については、将来にわたり安全・安心な水道水を安定的に供給できる浄水場へと更新するため、平成27年度から基本構想・基本設計に着手し、DBO方式を用いた更新事業に係る事業者選定を総合評価一般競争入札方式により進めてきた。
 この度、上下水道事業管理者の附属機関である「中宮浄水場更新事業総合評価一般競争入札審査会」(以下「審査会」という。)から落札候補者の答申を受けたことから、選定の結果等について報告する。

 

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落札候補者代表企業 :メタウォーター株式会社

 

事業期間

契約締結日から2047(令和29)年3月(約25年間)

 

落札候補者

 

落札金額

253億9,800万円(消費税抜き)

 

 

 

スケジュール

契約までのスケジュール

  2021(令和3)年11月   建設環境委員協議会で事業者選定結果の報告落札者の正式決定・公表
  12月   12月補正予算提出予定(予算の組み換え)・議決後事業契約締結
 

事業スケジュール

   事業契約締結後 〜 2023(令和5)年3月   地元説明会、要望対応
  2023(令和5)年4月 〜 2027(令和9)年3月   更新工事
  2026(令和8)年4月 〜 2027(令和9)年3月   既設施設運転維持管理業務実施試験運転、一部通水開始

 

 

 

各委員の主な質疑(要旨)

  • 総合評価落札方式、価格評価の割合が低いように思う。総合政策部行革推進課とも協議はされていますか?
    ⇐ 協議はしていない。庁内委員会で議論し決定している
  • 委員6人の合議で結果が出たのか?
    ⇐ それぞれが点付けを行った平均点を使用している
  • 技術評価が0でも問題ないとのことだが?
    ⇐ すでに基礎審査は行っているので、要求水準は全て満たした状態から審査を行っている
  • 予定価格の妥当性は?誰がどのように積算したのか?
    ⇐ 基本設計、実証実験にて今後を見据えた積算を行ってきた
  • 人員配置は?維持管理費は?
    ⇐ 実際の人員配置は今後協議をするが、20年間の人件費も含めた価格としている
  • 1者応札の場合に技術評価点の最低基準を設けるべきでは?
    ⇐ 基礎審査を行っているので必要ない
  • 基礎審査における要求項目は?
    ⇐ 水量、水質管理、更新時を見据えた考え方など200項目の要求をしてきた
  • 第二浄水場の早期休止の提案については?
    ⇐ 新施設の予備力を活用する提案。一元管理をすることができることがメリット。メリットのほうが大きいと水道局で判断した
  • 第二浄水場の早期休止について選定委員からも懸念する意見があるが?
    ⇐ しっかりと対応してよりよい施設にしていきたい
  • もしも、要求する水処理ができなかったときのリスクヘッジは?
    ⇐ 着実に事業を進めていただくのみ
 
 
一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

 今回も建設環境委員協議会では、11案件と多くのテーマについての協議となりました。中宮浄水場の更新工事について、1者のみが入札した結果をどのように評価するかということについての課題を感じました。公共の一丁目一番地とも言える水道の25年にも及ぶ契約。慎重に審議されているとは思いますが、丁寧な説明をしてほしいと思います。議員に説明できなければ、市民に説明できるのでしょうか。最後の最後まで市民一人ひとりの笑顔!につながると信じざるを得ないですが、引き続きフォローをしていきたいと思います。