枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 1月28日は、第5回「(仮称)枚方市手話言語条例策定審議会」が開催されましたので、傍聴しました。この審議会は、これまで傍聴者が多く抽選になっていたとのことですが、今回は答申案の確認ということでたまたま傍聴者が少なく、なんとか傍聴することができました。この件をお聞きしただけでも、この条例への当事者の思いが痛いほど分かります。

 

 

 

 

「(仮称)枚方市手話言語条例策定審議会」とは?

 枚方市においては、従来より手話教室を開催するなどして、手話の普及啓発や手話通訳派
遣等の情報保障施策などを推進して来ましたが、今年度、更に市民の手話への理解普及の促進にかかる取り組みを進め、聴覚障害者の自立と社会参加の促進を図り、すべての市民が安心して共に生きる地域社会の実現を目指し、(仮称)枚方市手話言語条例の制定に向け取り組むことになりました。条例の制定にあたっては、市長の附属機関として(仮称)枚方市手話言語条例策定審議会を設置し、当事者も交え幅広いご意見をいただくとともに、庁内関係部署による議論も深めながら策定していくとされています。

 

 

 第5回(仮称)枚方市手話言語条例策定審議会 

【議題】

  1. 意見聴取の報告
  2. 手話でつむぐ住みよい街・枚方市手話言語条例(案)について
  3. 手話でつむぐ住みよい街・枚方市手話言語条例(案)の答申について
  4. その他

 

 

【議題1】意見聴取の報告

 

パブリックコメントの実施
  • 実施期間:2020年12月16日~2021年1月8日
  • 素案設置場所:市役所別館1階地域健康福祉室(障害福祉担当) 、同本館・別館受付、各支所・生涯学習市民センター、市内6カ所にある障害者相談支援センターなど
     
示された「枚方市手話言語条例(素案)」

 

 

パブリックコメントからの主な意見・要望

 

意見募集結果
  • 意見提出者数:23人、4団体
  • 述べ意見件数:50件(内、公表する件数38件)
  • 提出方法:ホームページ8件、意見箱22件、FAX20件

 

主な意見・要望

事務局で、集約した結果、意見7件、要望31件になりました。

(公表された後に書き加えるようにします)

 

要望についての私の受け止めは下記の通りです。

  • 意思疎通の解決手段として、タブレット端末の配布要望が強い
  • 特に、病院の診察への不安が感じられる

 

 

【議題2】手話でつむぐ住みよい街・枚方市手話言語条例(案)の答申について

 

答申案と付帯意見

 素案を一部文言修正し、条例案と付帯意見を市長に答申することを確認しました。

(内容については、市の公表の後、付け加えます)

 

 

委員の主な意見・要望

  • 条例や概要版にルビ(よみがな)をふってもらうことはできるか?
    ⇐ 条例についてはなしでいきたい(前例がない?)。また、概要版については工夫したい。条例制定後にパンフレットなどでPRしていく際には対応する
  • 他の市町村に負けないような体裁でPRしてほしい
    ⇐ 動画やパンフレットを作成することを考えている
  • 答申の付帯意見に条例をPR活動(周知活動)をしていくことを加えられないか?
    ⇐ 付け加える
 
 
ばんしょうの視点

当事者の思いの詰まった条例制定へ

 今回、審議会を傍聴して、この条例には当事者の皆さんの積年の思いが詰まっていることが痛いほど分かりました。どれだけ不安な毎日を過ごされているのか。その思いを受け止め、条例制定には議会として応えていきたいという思いを持っています。

今後、今回まとめた要望に応えていけるのか

 条例制定がゴールではなく、新たなスタートです。病院の通院や災害時においては、特に不安な思いを持たれていることも分かりました。手話通訳だけが意思疎通の手段ではなく、技術の力を頼ることも手段として可能性あるようです。出来得る限りの対応を後押ししていきたいと考えています。

 

 

一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

 パブリックコメントの要望では、タブレット端末の配布要望がありました。技術での解決の前に、一人ひとりの笑顔のために、一人ひとりが何ができるのか?という原点が重要だと考えますし、そのような条例だと理解しています。手話は一つの言語であり、コミュニケーション手段です。他の言語やカルチャーも含め、私たち一人ひとりのコミュニケーション力、社会としての包容力が問われているようにも感じました。