8月の終わりに二箇所で浴衣の着付けをさせていただきました。一部の写真をご紹介させていただきます。今夏の外部での浴衣の着付けはこれが最後です。
浴衣の起源は平安時代にさかのぼると言われ、当時は蒸し風呂に入る時に着られていたそうです。その後、湯上がりに着たり、寝間着としても使われてたりしてきました。そして時を経て江戸時代にはちょっとした外出着として着られるようになったようです。それが現代では夏のお洒落のひとつとして親しまれるようになりました。
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着用時間が長く、接客などで動くことが多い場合には、私は緩みにくく なおかつ崩れにくい安定の形に仕上げることを心掛けています。(半幅帯は柔らかいものが多いので、形を維持するのが難しい結び方はしないということです)
着物を日常着として着なくなった現代では、着付けに必要な小物類がわからない人が多くみられ、事前準備なしの着付けでは、必要なものが足りないことがよくあります。
腰に巻く補正のタオルはその代表的な例かもしれません。場合によってはご本人さまのTシャツや、お手持ちのストールなどを腰に巻いてから着せることも…。補正をすることにより腰紐の食い込みを防ぎ、補正がない状態よりも綺麗に仕上げられます。
また、下着となる肌着を用意していない場合もあります。
肌着なしでショーツが透けなければ良いですが、浴衣の色や質感により外にひびいてしまうようなこともあります。そんな時は お客様の着ているキャミソールの肩紐を外してもらい、腰からお尻の下まで下ろした状態で着せることもあります。そうすることでショーツの透けを防ぐのです。このような応急処置的な着付けは長年の経験の中で思いついたことです。
着付師が準備に関われない着付けは、お客様が知らぬ間に恥ずかしい思いをしないよう、現場でできる限り配慮することが大事だと思います。仕上がりが美しく、着心地に響かなければ中にイレギュラーな細工をしても良いのです…とは言っても限界があります。やはり万全に準備するにするに越したことはないですね。
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