アメリカはフロリダの、パームビーチ群という、マイアミから北に車時速100キロでぶっ飛ばして2時間くらいのところに、6年前嫁に来ました。
もう6年。
海外生活は香港が一番長くて7年。
香港は、楽しかった思い出半分、高騰して行く家賃のため、2年ごとの契約更新にいつも怯えていた。(10万円とかいきなり値上げしてくる。交渉したら2万円上げに収まるという2年ごとに心臓が壊れる。でも最後は売るから出て行ってと追い出された。)
就職が決まってビザを申請する就労ビザでの滞在だったので、職業選択の自由はないし、7年この会社で耐えれば、永住権が貰えて自由だ🗽
と、7年間、あと2年、あと1年と指折り数えていた。
アメリカは逆だった。
就職より先にグリーンカード(就労ビザ)を手にし、家を買った。
これは本当に今までの海外生活で一番自由を感じた。
仕事が選べる。
学校にも行ける。
家賃値上げや、追い出される心配がない。
そしたら、今何年とか数えないし、日々が過ぎるのが早い。
もう6年。
最近、将来ずっとここにいるのかな。
と考えるようにもなり。
おばあちゃんになって、飛行機も乗れなくなったら、私はこんな異国の果てで、子供もいないから一人で死んでいくのかなあ、とか。
旦那は4歳若いから、順番で言えば私が先で、
「ねえねえ、私死んだら、あなた一人でアメリカで生きて行けるの?医療費高いよ。そろそろイタリアに老後の基盤を作る方が良いのでは?」
と相談するけれど、旦那はまだアメリカで頑張りたい様子。
実際イタリアに住むと言われても、私、イタリア語できないし、働けるのかな。日本食レストランでお皿洗いかな。やだな、今更。。
でも、今はまだ少し若くて気力もあるので、お試しで数年イタリアに住んでみたいという思いもある。
これが60代からになると、ちょっと大変な気がする。
私たちのようなカップルが住むに一番良いと思うのは香港やシンガポールで。
旦那も私も英語を使って働ける。
メイドを安く雇えるから、老後の心配はない。
良い子だったら、親身にずっと世話してくれる。
遺産残す人もいないし、メイドに全部寄付するという方が結構いた。
(これには賛否両論ありますが、良いところだけ述べます)
医療費も驚くほど安い。(野戦病院みたいだけど。)
日本まで3時間。おばあちゃんになっても、3時間なら飛行機乗れるだろう。
ただ、このフロリダのような綺麗な青色の海はないし、家も半分くらいの狭さになる。
「We definitely miss this blue and pink sky」
といつかここを去るであろうと思っているので、よく二人で夕日を見ながら呟いている。
何か諦めなくてはいけないのだけれど。
動けなくなる前に、色々と生きてきた後処理もしておかないとなあと最近ふと思うのです。
最近、結婚でアメリカに渡り、旦那さんからいきなり離婚を申し出られたという方のブログを読みました。
少し無茶苦茶なアメリカ人旦那様のようだけど、なんとなく、旦那様の気持ちが分かる。
子供のいないカップルで、老後を考えた時に、現地の言葉ができない伴侶を残して死ねるか。そう思うと私と旦那はお互いが、自分の国に伴侶を連れて帰るのが怖い。
私も、もし自分が日本で一生生きて行こうと決めたら、きっと旦那に離婚しようと言うでしょう。
嫌いになったとかではなく、感情抜きの、事務処理のようで冷たく感じるかもしれないけれど、お互いの老後のために。
伴侶の将来を本当に考えているのなら、私の人生に巻き込んでは行けない。一つの愛の形だとも思います。
ではなぜ結婚したのだと言われるかも知れないけれど、勢いで結婚した人も沢山いる。
そこは責めるところではないと思う。
若い頃は、好きで一緒になったけれど、それ以上に難しい壁が出て来て、子供がいないのなら尚更、人生を他に誰かとやり直すことはできる。円満に別れることも必要なのだと。若い時と比べて、体力が違う。考え方が変わって来ているのを自身で感じます。
そしてお互いまた自分の住みたい国で、素敵な余生を共に生きる伴侶を見つける方が良いこともあるのだと、国際結婚組なら思う時があるのではないでしょうか。