日本にある、総合職というポジションは、アメリカには存在しない。

 

そもそもアメリカには、一から教えて育て、生涯その会社に貢献するという考えがない。

 

すぐ働ける即戦力を求めるため、とにかく経験がなければお話にならず、だから学生の頃からバイトに励み、インターンで経験値を稼ぐ。

 

就職するときに細かくポジションが分かれていて、ホテルの仕事にも日本には存在しないポジションが沢山ある。

 

役割がきっちりしていて、辛い仕事をこの人にずっと頼んで悪いなぁと頼めなかったりすることがないので、

とてもいいな、日本も役割分担をきっちりして、ポジショニングをして雇えばいいのに。

とずっと思っていた。

 

でも、コロナの影響で従業員が減り、その割にはたくさんの宿泊客がいて手が足りないこの時、このシステムはとても不便だと思う。

 

というのも、他ポジションの人間は、他ポジションを絶対に手伝いたがらない。

 

 

日本の友達が働いているホテルでは、フロントがベルボーイの役割をしたり、ベルボーイが掃除をしたり、みんなでいろいろ役割分担して頑張っているらしい。

 

私が6年働いた香港のホテルでは、支配人秘書がホテル内中華レストランの厨房で、餃子を包むのを手伝い、フロントの人がレストランでウエイトレスしたりと、時間短縮して家に帰すよりも、人が足りていない別部署を手伝ってみんなでこの時期を乗り越えていた。

 

いろいろ他部署と仲良くなって、新しい仕事も覚えられていいわ!と前向きだった。

 

 

それに比べ、今私の働くアメリカのホテルは。。。

 

ランドリーのおばちゃんがコロナ感染が怖くて辞めてしまい、ランドリーを誰かにさせようと、いつもパブリックエリアを掃除しいる女性にお願いしたら、3日は来たけどすごく不機嫌で、4,5日目は調子が悪いと言い来なくて、またパブリックエリアに戻すと出勤してきた。

ランドリー、嫌だったのね。わっかりやす~。

 

レストランにはお客さんが来なくて、ウエイトレスは2時間で終了。

2時間しか働けなかったー!!チップもないし!どうやって家賃払えばいいの!ってエレベーター内で怒っているから、


じゃあ、キッチン手伝ったりしないの?下ごしらえとかあるんじゃないの?と聞いたら、それは嫌だし、ポジションが違うし時給も違うもの。というあっさりした答え。


ウエイトレスはチップで生きているので、ウエイトレスの安い時給でチップもないキッチンの仕事なんてしたくないってことね。

 

ベルボーイがいなくて、でも絶対フロントの女性は荷物なんて運ばない。

「どうぞ、お客様、あちらにカートがあるのでご自由にお使い下さい。」

 

 

私の働くホテルが低レベルなのか。。。

1月に開業し、2か月後の3月中頃に従業員全員が一時解雇(レイオフ)されたホテル。

 

オープン時は、やる気のある人たちが集まり、これから新しいホテルをみんなで作るぞ!!って頑張っていた。

 

けれど今は、宿泊客からコロナに感染した従業員もいるという怖い状態で、サービスは二の次。

やる気よりも、自分の命が一番大切。

 

それでも旅行に来る人たちが沢山いて、最低人数の従業員で働いている中、とても忙しい。