地方銀行が経営統合を行う際に、フィナンシャルグループやホールディングスといった持ち株会社形態を取るメリットを考えてみた。
1.事務の統合による効率化
先日のコメントでも述べたが、地銀の経営統合はメガバンクと違って同一業態の企業が傘下に入る。その為、為替集中、印鑑照合、手形交換、諸届、二線事務などの事務内容がほぼ共通と思われるので、集中化共同化可能な業務が多いと思われる。
2.本部機構の統合による効率化
それぞれの地域性に依存する営業推進などの業務は差別化上各行個別の扱いとなろうが、ディーリング業務や預かり資産の本部業務、システム部門や事務企画部門の業務、総務、人事、IRと言った業務は持ち株会社に業務を移管し、統合可能なのではないか。
3.既存行名を残したままでの統合
経営統合に合併を手段として取った場合、吸収される側の銀行は行名も消滅する。地域に根を張る銀行にとって地元の共同体意識から外れることなく統合出来る事は、営業上のメリットではなかろうか。
4.各行文化の存続
トップのたすき掛け人事など、合併を行う場合各行の文化に配慮した施策が採られる。同じ銀行業と言えどもそれだけ文化の違いがある。合併による統合では無理矢理ひとつの企業にならざるを得ず、人事交流等を通じて文化の融合を行う必要があるが、持ち株会社による経営統合では、各行が企業体として存続できるため地域の特色を活かした企業文化の継承が可能である。
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