ねえ

 

あんなにけんかしたのに

 

どうして

一緒にいるのかな…

 

 

寒い雨の日覚えてる

あなたが

いいたいこと言えよって

言ってくれて

 

恐る恐る

始めの一言

 

あなたを失うかもと

ほんとに怖くて

言った後震えていた…

 

 

 

あれから何度も

泣いたけど…

 

ううん

 

泣いた分だけ

 

あなたと私は

わかりあった…

 

そんなのは

あなただけです…

 

 

 

ほら

 

傘が笑ってる

 

くるくると

きらきらと

 

もう雨は怖くない

 

今日もあなたを待つの

 

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雨のあと/今井美樹 より

見慣れた駅の前で
傘を持てあまして
あなたを待てる今日が
いとおしい雨のあと


言葉が過ぎた後の
黙る瞳が好きよ
昔の私ならば
ぽろぽろと泣く場面

あの頃ぶつけ合った
小さな愛の種は
揺るがぬ時を超えて
穏やかな木になった


許しあい重ねた
二人の宝物
それはもう約束の
要らない帰り道

速足で駆け抜けて
手を繋がなくても
あなたが分かる今日が
誇らしい雨のあと



背伸びして重ねた
季節の忘れ物
今はもうこの手に
掬えはしないけど

ひと雨過ぎた後の
街の匂いが好きよ
帰れぬやるせなさに
守るもの見えるから