今年5月、マクラーレン(Mclaren F1 Team)は、アンドレッティ・オートスポートからインディカーに参戦しているコルトン・ハータが、2022年にF1マシンテストに参加することを明かしていた。そして、7月中旬にハータはポルトガルで2日間のテストに参加することを発表した。
ハータは2019年にはインディカーで史上最年少勝者となると、以降も勝利を重ねてきた実力あるドライバー。2022年にF1はフリー走行でルーキードライバーを少なくとも2回起用することが義務付けられているが、マクラーレンは実際に起用する前に昨年の2021年型マシン(MCL35M)によるテストで評価したいと考えているようだ。
F1の2022年シーズンは大きくテクニカルレギュレーションが変更されたことから、現行の旧型マシンテスト(TPC)レギュレーションでは、1年前のF1マシンを走らせることができる。
ハータの参加するテストは、7月18~19日の2日間。3日目にはマクラーレンのシミュレータードライバーであるウィル・スティーブンスも参加する予定だ。
◆サードドライバーへの布石、フリー走行起用か?
マクラーレンのアンドレアス・ザイドル代表は、「我々は現在、1年前のマシンを走らせることのできるチャンスがある。このテストの目的は、彼(ハータ)がそこでどういったコトができるのかを確認することにある。ご存知のように、今年は若手ドライバーをフリー走行で2度走らせることが必要なんだ」
「そこで、我々はチャンスを与えたいと思う候補者に対してTPCカーによるテストを行なう。彼には2日間のチャンスを提供する。その後はマクラーレンのマシンを実際のコースで走らせた際のフレッシュなインプレッションを確認するために、恐らく1~2人のシミュレータードライバーを走らせることになるだろう」
◆それともアンドレッティの正ドライバー?
そうしたテストを実施したうえで、フリー走行で実際に誰を走らせるかを決めることになる。ハータは若く実力あるドライバーということで、F1参戦プロジェクトを計画するアンドレッティ・オートスポートと結び付けられていた。ただ、彼らの計画は現在参戦中の10チームから賛同を得るには至っておらず、足踏みしている状況だ。
また、マクラーレンのF1ドライバーであるダニエル・リカルドは、将来を巡って離脱を含めた憶測も飛び交っている。そんな次期ドライバーズシート争奪でざわつく中、ハータがチームに加入する可能性もあることが指摘されている。さてさて、マクラーレンなのかアンドレッティとなるのか、もう少し時間が掛かりそうだ。
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