BMWグループは、3輪電動アシスト自転車の『コンセプト・ダイナミック・カーゴ』(BMW Concept DYNAMIC CARGO)を欧州エリアで発表しました。
世界中の多くの都心部では交通量がまだまだ増えている。そしてその都心部で生活する人々の移動に対するニーズは、依然として高い状態が続いている。そんな中、BMWグループは「パーソナルモビリティー」のプレミアムプロバイダーとしての役割を果たし、未来の住みやすい都市の創造に取り組んでいる。
◆2つの後輪が回り始めると同時にモーターによる電動アシスト開始
コンセプト・ダイナミック・カーゴは、コンパクトな3輪電動アシスト自転車のスタディモデルだ。俊敏性が高く、オプションが豊富で、1年を通して利用できる3輪電動アシスト自転車を目指している。荷物や子どもを乗せるだけでなく、レジャーのためのアタッチメントを追加することが可能で、さまざまに目的に合わせて使用できるようにした。
自転車は排出量がゼロであり、都市部で最も速く最も効率的な移動手段のひとつだ。しかし、雨や寒い日、路面が滑りやすい時には、多くの人々が自転車の代わりに車や公共交通機関を利用する。
現在欧州では、都市部の移動に車を使用する代わりの選択肢として、さまざまな3輪電動アシスト自転車が発売されている。ただし、多くの3輪電動アシスト自転車は、荷物や子どもを乗せる必要があるため、通常の自転車よりも幅が広く、長い。また、3輪電動アシスト自転車は重量が重いため、運転の敏捷性と取り扱いの面において、通常の自転車と比較して劣る部分も存在する。
コンセプト・ダイナミック・カーゴでは、ペダルを踏んで、2つの後輪が回り始めると同時に、モーターによる電動アシストが開始される。
◆後輪の上側にモジュラー式アタッチメントを装着可能
コンセプト・ダイナミック・カーゴの特長は、フロントのメインフレームにある。メインフレームは、ピボットアクスルを介してリアセクションに接続されており、コーナーでは傾く。一方、リアセクションは、コーナーでも傾くことなく、安定している。
非ピボット式アクスルを備えた後輪は、高剛性を追求した設計とした。通常の電動アシスト自転車と比較して、3輪電動アシスト自転車は、天候を問わず優れた乗り心地を実現するという。
また、後輪の上側のスペースには、多用途のピックアップスタイルの輸送プラットフォームのベースとしての役割を持たせた。この部分には、荷物や子どもを乗せるために、モジュラー式のアタッチメントを取り付けることができる。
モジュラー設計によって、例えばサーフボードを積載するなど、さらに多くの用途が見込まれるという。非ピボット設計は、ユーザーが重量増をほとんど認識しないという利点があり、ライディング体験を快適にしながら、あらゆる荷物を安全かつ安定した輸送できる、と自負する。
◆コンセプトや技術を他社にライセンス供与することを協議
BMWグループは、コンセプト・ダイナミック・カーゴを市販化しない意向だ。ただし、そのコンセプトや技術を、他社にライセンス供与することを協議しているという。
BMWグループは、コンセプト・ダイナミック・カーゴはドライビングプレジャーと柔軟性を追求し、1年を通して使える最初のダイナミックなピックアップタイプの3輪電動アシスト自転車、としている。
◆ラスト・ワン・マイル提案はシェアリングだけでなく個人向けも
BMWの電動キックボード提案にも注目だ。持ち運びやすさと乗り心地の両立を目指し、シェアリングではなく個人向けの電動キックボードを提案する。
電動キックボードの『コンセプト・クレバー・コミュート』(BMW Concept Clever Commute)は前輪にハブモーターを組み込み、BMW 3シリーズやMINIのトランクに簡単に積めるという。また、バッテリーは取り外して自宅で充電できる設計という。
ただし、コンセプト・クレバー・コミュートについても市販化の検討はないようで、そのコンセプトや技術を他社にライセンス供与する方向で協議中という。
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【 New BMW Cargo Bike and e-scooter 2021 - First Look の動画はこちら 】
https://www.youtube.com/watch?v=tjV_Ig-c-bo