● トヨタ「ヤリス」、ヴィッツより狭くなった後席。 開発者の目論見とは…【ヤリスを考察】 | エコカーブログ [eddie-k's eco_car blog]    

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◆販売の勢いが止まらない「ヤリス」
トヨタを代表するコンパクトカー「ヤリス」の勢いがいい。20万2652台をカウントした2021年度(2020年4月~2021年3月)の新車登録台数では、軽自動車も含めたランキングでナンバー1を獲得。


その20万2652台という数字は純粋なハッチバックだけでなく、基本メカニズムを共用するクロスオーバーSUVの「ヤリス・クロス」、さらにはプラットフォーム構成やボディ構造から異なる本格スポーツモデルの「GRヤリス」も加えた「ヤリスシリーズ」としてカウントされたものです。とはいえ、2020年2月登場のハッチバックモデルからはじまったヤリスのスタートは大成功といえるだろう。


◆「ヤリス」の後席は狭小といわれるが
さて、そんなヤリスのハッチバックだが、先代に相当するヴィッツの最終モデルと比べると奇妙なことに気が付きます。実は後席がひじょうに狭いのです。


一般的なフルモデルチェンジでは、先代よりも新型のほうが居住性は向上するというのが、世の中の常ですよね。しかし、ヤリスに関してはそれがあてはまらず、逆に控えめとなったのだから興味深い。

 

 

具体的にいえば、前後席間距離は37mmも短縮され、そのぶん後席の足元は狭くなっています。またキャビン上部左右方向の絞り込みが増したので、頭上スペースも狭まっているのです。


ストレートにいえば、フルモデルチェンジでその後席の居住性は大幅にダウンしているのです。フルモデルチェンジの常識外といえるそんな変化には、いくつかの理由があるそうです。

 

 

1つは「燃費対策」。ヤリスはガソリン車もハイブリッド車も従来の常識を覆す量産車ナンバー1の低燃費を実現しているが、そこには徹底して効率を磨いたパワートレインだけでなくボディの空気性能向上も効いている。


ルーフを低くしたりキャビン上部の絞り込むというのは、内包スペースの削減、つまり居住性を犠牲にするもの。狭ければ狭いほど空気抵抗を下げられる前面投影面積を狭めるというわけだ。


◆前席を重視 運転感覚も良好
2つめは、前席優先のパッケージングとスポーティな運転感覚。従来のヴィッツは、後席空間を広げるために前席をできるだけ前に配置し、そのため床に対して着座位置を高めとしていた。


しかし、ヤリスの運転席(基準位置)は、前輪を基準にすると後方へ58mmも下げて、着座高も36mm下げている。これはスポーティな運転感覚を実現するとともに、重心を下げて運動性能を高める効果がある。


ヤリスはハンドリングの評価が高いが、それは低重心化したパッケージングの構築からはじまっているのです。また、欧州におけるBセグメントハッチバックの嗜好も影響しているようだ。


欧州でヤリスのような小型ハッチバックを買う人の多くは、後席をほぼ使わないので後席の居住性を重視しておらず、荷物スペースとしか考えていない。まさしくエマージェンシーな「+2」的な考え方なのです。


それよりも「車体が小さくて狭い場所でも駐車しやすく、しかも日常使いで運転しやすい雰囲気を求めている」というのがトヨタの読みのようだ。そのため、キャビンが小さく見えるデザインにあえてしたというようです。


欧州エリアではライバルも多種多様だ。競合を退けて欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、2021年1月には欧州市場で販売台数ナンバー1に輝いた新型ヤリスの欧州における実績をみれば、そんなトヨタの読みは当たっていたと考えるのが正解だろう。


◆後席の居住性を求めるならヤリス・クロス
そしてもう1つ、「ヤリス・クロス」の存在もヤリスのパッケージングに影響している。ヤリス・クロスはヤリスと基本メカニズムを共用するクロスオーバーSUVだが、単にSUV化しただけではないのがポイントとなっている。


パッケージングを比べるとヤリス・クロスはヤリスよりも車体がひとまわり大きく、後席も荷室もスペースが広いです。つまり、「ヤリスの実用性で足りないなら、室内が広いヤリス・クロスを選んでください」という選択肢にもなっているのです。


プジョー「208」に対する「2008」や、ルノー「ルーテシア」に対する「キャプチャー」がそうであるように、ヤリスに対するヤリス・クロスもまたファミリーユースにマッチしたステーションワゴンのような存在なのです。

 


◆車種を分けることでユーザーニーズに対応
「ヤリスはパーソナルで小さく」、「ヤリス・クロスはファミリーユースにもマッチするよう実用性を追求」と両車がきっちり棲み分けることで、ヤリス(ハッチバックモデル)はコンパクト化を実現できたのだと思われます。

 


実は、ヤリスもヤリス・クロスも開発責任者をはじめスタッフ構成もほぼ同じチームが開発を担当している。両車はパッケージングの異なる2台を揃えることで、より幅広いユーザーを満足させられるように上手に考えた「チーム戦」の商品企画でもあるのです。


◆新型アクアとの棲み分けは…
ところで、トヨタには「アクア」というハイブリッド専用車のコンパクトカーがあり、そのフルモデルチェンジが近いと噂されています。


現行型アクアは燃費最優先のパッケージングで市場投入されたモデルです。スペースや動力伝達性能、ハンドリングといった部分では若干の犠牲を感じてしまいます。新型はそこが改善されるというスクープ情報も出回っている。


果たしてそんな新型アクアのドライビング性能や後席の居住性、燃費などが、ヤリスとどういう関係になるのか非常に興味深いところです。もしかすると、アクアがヤリスをこえる商品となることがあり得るのだろうか…、注目したいですね。

 

 

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