少し章を遡って書く。中編の冒頭だ。
白鯨の「白さ」が言いようのない恐怖「神秘性」を表していることを、メルウィブが例を出して証明しようとしている。
わかりにくいところはわかる出来る限り注釈をつけて、箇条書きにしてみる。
大理石
白磁(japonicas)
真珠
王朝ペグーの大王の称号「白象の王」
※下ピルマを支配していたモン王朝の最上位、ペグーは国王の次の権威が軍司令官であり、現ミャンマーの政治体制はこれを引き継いでいると言ってもいい
シャム王室の「雪白の四足動物の意匠」の紋章
※「アイラーヴァタ」と思われる。本質的にペグーと同じ。
ハノーファー王国の旗の「雪白の軍馬」
※ブラウンシュヴァイク=リューネブルク選帝侯領
ウィーン会議でドイツ連邦の加盟国としてハノーファー王国に、白鯨執筆当時には存在、1866普墺戦争で消滅。
馬はユニコーン、イギリスの国章からとっているので(ジョージ一世の同君連合のため)メルウィブのかさ増しにようにも思える。
神聖ローマ帝国の皇帝
※マクシミリアン1世が白王と呼ばれる。メルウィブは白人が浅黒い連中の上に立つべき理想を表しているともする。
ローマ人が祝日を白い石で表現
花嫁の純血
老年の温情
ワンパム・ベルト
※インディアンが使用していた白い貝殻のベルト、白人との接触の際には貨幣として使われたが、しばらくすると暴落し使われなくなった。
法官の白いガウン
王室の威光の掲揚目的の白馬の馬車
拝火教の白い火炎
最高神ゼウスが雪白の雄牛に変身した
※ゼウス(ジュピター)は白い雄牛に変身してエウロペに近づき、クレタ島に誘拐した。「2010年宇宙の旅」はここらへんがモチーフ。
イロコォイ族インディアンがする真冬に「聖なる白犬」を生贄にする儀式
キリスト教の僧侶は白を意味するラテン語「albus」にその名が由来するアルブ「alb」もしくはチュニック「tunic」を法衣の下に着用する
聖ヨハネの幻視
※黙示録四・四「また、玉座の周りに二十四の座があって、それらの座の上には白い衣を着て、頭に金の冠をかぶった二十四人の長老が座っていた」
北極の白熊
赤道の白ザメ
アルバトロス
※アホウドリのこと先程のラテン語「albus」の影響で「al-ghattas」が「Albatross」に変化した。
メルウィブは初めてアルバトロスを目にした時、天使を前にしたアブラハムのように頭を垂れたらしい。
インディアンの「大草原の白馬」伝説、野生の馬たちの大群をひきいて君臨するさまは、まさに「クルセクセス大王」であり西へ西へとすすむ「宵の明星」
※ペルシャ王クルセクセス(前四八六頃―前四六五年在位)大軍を率いてギリシャ征伐の途につく。「300」の敵将軍というとわかりやすいか
白子
頭をあまり使わなくて良いし、そこそこ楽しくて良い。疲れたらまた続きを書くことにする。
