ここではトレーラーにシェルを載せて運用することを考える。つまり、飽く迄も貨物用のトレーラーで人が生活するということである。

 必要な設備は自分で選ぶ。基準を満たすために不要な設備を造作して生活空間を減らす必要なんてない。

 1年ごとの車検の度に降ろさなければならないが、それなりにメリットがあると思える。

 

 そもそも論ではあるが

 1,キャンピングトレーラーなんて言ったって、走行中は乗車できないタダの箱なんだからタダの箱でいいじゃないか。

 2,市販のトレーラーを見ると、断熱について全く考えていない。壁の薄いことといい、窓に全く配慮がないことといい、全くダメ。

 というところからこの”話”は始まっている。

 

 軽自動車登録

 トレーラーの最大寸法は 3.4*1.48*h2.0mになる。連結用のためのボッコの長さが 0.8m 程度のハズなので、使える荷台の大きさは 2.6*1.48m であり載せられる箱はトレーラーの積載面の地上高を2.5m を引いた高さにこの底面積を掛けたものに。。。。ならない。

 

 え?

 

 まず、箱の全長だが、1割のはみ出しが認められる。トレーラー単体と見ても 34cm。牽引車との連結した時を考えると 60-70cm の後方 はみ出しが許される。

 

 次に、箱の全幅。 軽自動車で引く時は関係ないが、4ナンバー・5ナンバーで引くならその全幅まで許されるので、大体165cmかな。(正確な数字は各自の車検証を見てね)

 

 追記:2022五月十三日施行、道交法施行令 22条3・4項により、全幅方向へのはみ出し積載が片側10%、両側で20%許されるようになった。よって、軽自動車で引く軽トレーラーや軽トラも148*1.2≒177の幅を積めることになった。これって、施行以前の4ナンバーより幅広なんだね。

 しかも4ナンバーで引けば 幅1.7m*1.2、高さは3.8m!

 

 

 最後に全高。これは変わらず2.5m なので、内側の高さを稼ぎたいなら荷台床面地上高を下げるしか無い。

 じゃ、タイヤの直径が律速だな。調べてみると

 145/80R10 2R 486mm 

 145/80R12 2R 536mm 軽トラ

 165/80R13 2R 594mm ライトエース

 195/80R15 2R 693mm ハイエース

  これを見ると、箱にタイヤハウスの逃げを作らなければ10インチなら550mm 13インチなら650mm あたりが限界ということになる。ハイゼットの荷台地上高が660mm なので、10cm程度は高さ方向に余裕が生まれることになる。逃げを作れば更に10cm以上望める。

 牽引車両に荷物を積んで全高を 3.5mに嵩上げしたら、トレーラーに積む箱の全高を3.5mに上げられるかはかなり疑問(追記:問題ありません。できます)。法制上の問題も勿論だが、どういう荷物で嵩上げするかという運用的な問題もある。それ以上に物理的な問題として底辺1.5m、高さ3.5mの直方体の”軽い”箱を引っ張ることになる訳で、風に煽られて大変なことになりそう。


 車検毎に箱を下ろすのがいやなら普通に箱型のトレーラーとして登録するしかない。これだと幅や長さにメリットは見出せないし、全高が2mに制限されるのでかなり微妙な感じ。ただし、積載量は350kgマルマルとれる(ハズ。 車両総重量について勉強不足です。)上、トレーラーフレーム側にバッテリー等の補機類を実装できる。車検ごとに箱を下ろすとなると、補機類は箱内に置くことを強いられるが、そこから開放されるのはイイ!。

 荷役の為の開口部の幅制限もあるが、新造するにしても、中古を探すにしても、そこは簡単にクリアできる。

 前述のトレーラー+箱だと、箱の重量が350kgに含まれてしまうので中に大した構造物は作れない・置けないという制限とドチラを選ぶかですね。

 

 軽登録の利点は箱を下ろすのが2年に一度ということかな。

 デメリットは中古の箱(トラックの荷台)に希望のもの(3.4*1.6*h2.0m)が殆ど無いので新造するしかないこと。中古の殆どが1ナンバーから降ろしたものなのでイロイロ大き過ぎ。

 

 

 もう一つのメリットは車庫証明が要らないということ。ヒトによってはこれが最大のメリットになり得る。