次作に取り掛かりました。



第78作は、初代光匠書の彫り埋めです。

初代書とも言われて居ますが、NHK杯で使われる駒と言えば、直ぐに分かります。



必要が有って、太字、普通、細字と、3種類の字母を作っていて、過去にそれぞれ1作づつ作りました。

今回は、細字を選んで頂きました。




木地は、島黄楊柾目。



恒例のはじめの一歩。

彫り埋め用の彫りです。







字母紙貼りが苦手な方もおりますが、私は好きな工程です。


字母紙は、各木地師様の駒形もデータ化しておりまして、直ぐに入れ替えて印刷出来る様にして有ります。

初めての木地師様ならば、測ってデータ化して印刷します。と、言うのも、字母紙貼りの工程が楽だからです。



それを前提としてですが、字母紙貼りの工程の説明です。

木地にノリを塗り、裏返して置いた字母紙の駒尻の線を合わせます。



パタンと倒します。



サイドの線をだいたい合わせます。

この時は、まだ軽くです。



裏から光を当てて駒形の線を駒木地に調整して合わせます。ノリが乾いてしまうと調整が出来ませんので、ノリは多めにしています。

合ったら、指でしっかり全体を押して貼り付けます。駒尻辺りを押さえて居れば、押さえる時のズレも少ないです。



木地成形には、若干の誤差も有りますので、駒形の線を見ながら中心に合わせたりしますので、精度の高い木地師様の成形は楽です。