次作に取り掛かりました。
第71作は、竜司。
駒権の書体では、蜀紅が有名ですが、竜司は、次に人気の有る書体。
今回の竜司は、駒権の竜司を蜀紅並に太くしたものです。
木地は、持ち込みの薩摩黄楊稲妻杢。
孔雀杢を上下逆に木取りしたものを稲妻杢と呼んで居ます。
恒例のはじめの一歩。
逆光源にした写真も。
ここ何作かは、杢系の硬い木地が多いです。
硬い木地と言えば、島黄楊の板目の古木が、今まで出会った中で1番でしたが、今回、同時に根付けを頼まれた木地が、それを上回る硬さ💦
根杢っぽい木地ですが、既に色が何十年も経った色味。
片面は、菱湖の銀将ですが、木地全体が硬いので、文字の細い部分も2、3回刃を入れないと彫れません。
裏面は、左馬ですが、太い所がなかなか切り取れず、すぐに印刀が欠けたりして地獄でした。。。
薩摩黄楊の稲妻杢なんてかわいいものです。
これが、あと3枚程有ります。。。
逆を言えば、数枚の依頼で良かったです
さて、69作を仕上げて、その後、地道に彫り進めてたいと思います。