コードの押さえ方が知りたくて、キーボード用のコードブックを買った人は多いと思います。で、弾けるようになりましたか?
コードに興味をもって、どんな音で構成されているのかを勉強することももちろん必要なことです。でも、もっと大事なのは、いくつかのコードをつなげる練習です。
これをたくさん実践することで、コード弾きはどんどん上達していきます。
ちなみに、ここで言う「つなげる」とは、あまり鍵盤を移動せずにコードチェンジをしていくことね。
今回は、そのコツを覚えましょう。
鍵盤の移動は激しくないほうがいい
もともとピアノを習っていなくて、いきなりバンドのキーボードを担当する人にありがちなんですが、コードのポジションが激しく移動する人がいます。
基本形ばかりで弾いているのでしょうね。たとえばこんな感じです。
音的には間違いではありませんが、テンポが速い曲だと移動が間に合わなくなるし、非常に疲れます。音も上に行ったり、下がったりで、落ち着きがない感じになってしまいます。
共通する音を見つける
ギターだとこういうことは結構あるのですが、ピアノやキーボードの場合は普通、なるべく鍵盤を移動しないポジションを考えます。それには、前後のコードの共通音を見つけることです。
この共通音を動かさないように、コードの音を転回させます。次の例では、Fコード、Gコードを転回させています。
基本形ばかりで弾いたときと比べて、鍵盤をほとんど移動しないので、弾いていてもラクだし、サウンドが安定します。
(もちろん、何か意図があって、鍵盤の移動が激しい場合もあります)
何か弾きたい曲のコード譜を見つけて(ギター用でかまいません)、8小節くらいでもいいので、コードをどうやったらスムーズにつなげられるか実習してみてください。
教則本だと、どうしてもコード進行が真面目になって、あまり面白くないですよね。自分の好きな曲で、興味をもって練習するのが一番楽しいですよ
ピアノ・キーボードの斉藤でした。
●著書「セッションで大活躍!キーボード・バッキング・スタイル142」