バリトンの石﨑秀和さんがコルンゴルトを歌うというので、東京学芸大学公開講座のコンサートに行ってきた。もう一人の歌手はバスの森田学氏。ピアノ伴奏は小田直弥氏。森田氏はイタリアの歌曲を歌い、石﨑氏はドイツの歌曲を歌うという組み合わせながら、不思議と両者が溶け込んでいるように感じた。コンサートのコンセプトに統一性があったからなのかもしれない。外国語の歌曲は意味が分からないまま聞いているケースが多いのだが、このコンサートでは訳詞がプロジェクターで表示されていて、歌われている意味を理解しながら聴くことが出来た。これはとても良いことで、他の声楽リサイタルでもやってほしいと思う。
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そして両者とも確かな歌唱力で、聴衆を歌の世界に引き込んでくれたと思う。充実したコンサートを聴けて大変満足している。

バレンタインデーの14日、浜離宮朝日ホールで開催されたランチタイムコンサートで、漆原啓子さんによるコルンゴルトの「空騒ぎ」組曲を聴きました。
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伴奏は島田彩乃さん。コルンゴルトも良かったのですが、ほかのプログラムもなかなか素敵な曲が並んでいてよかったです。
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「屋根の上のバイオリン弾き」は、私も編曲したことがあるのですが、今回のアレンジはのはかなりバイオリンソロをフューチャーしたアレンジでした。これもジョンウイリアムスが書いたのだろうか?アンコールに初めて聞くアルメニアのバグダサリアンという作曲家の「ノクターン」が演奏されましたが、これも良かった。Bagdasarian "Nocturne" (youtube.com)

うだ、私もバイオリンソロ曲を書かなくては。

今日は板橋区に有るこじんまりとした演奏会場「マリーコンツェルト」でコルンゴルトの弦楽四重奏曲第2番を聴きました。演奏は「Erde Quartet」という、今日が初公演という新しいグループです。私の席は最前列で、ファーストヴァイオリンのパート譜が良く見えました。楽譜を見ながら演奏を聴いていると、自分が演奏家の一部に加わっているような錯覚を覚え、演奏に感情移入できました。ErdeSQ(1)
第1部はモーツァルトとシューマンの弦楽4重奏曲でしたが、初めて聞く曲も身近に感じました。そして第2部にコルンゴルトの第2番カルテットです。この曲は楽譜もCDも持っていて、何度か聴いてはいるのですが、今日は本当に音楽の中に入ってゆく思いで聴けました。特に第3楽章はハーモニックスの静かな響きで、CDで聴いていてもあまりピンとこない印象でしたが、今日は違いました。「あ、そういうことなのか」と曲の意図がよくわかったような気がしました。それにしてもファーストの人のパート譜がカラフルで!(書き込みがいっぱい)それも印象に残りました。よくさらっての力演だったのですね。
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若手のこのグループのますますの発展を祈るとともに、又、コルンゴルトのカルテットの第3番を聴かせて頂ける日を心待ちにしたいと思います。

 

昨日は、横浜シンフォニエッタの演奏会を聴きに青葉台のフィリアホールに行って来ました。お目当てはジョージアの作曲家アザラシヴィリのピアノ協奏曲第2番の世界初演。ピアノはこの曲を献呈された碓井俊樹氏。他にベートーベンの第4交響曲とシューベルトの第4交響曲というプログラム。この世紀のプログラムの他にアンコールとして、第一部の終わりにはピアノと弦楽合奏によるアザラシビリの「無言歌」第2部の終わりには弦楽合奏によるアザラシビリの「ノクターン」でした。プレトークで、指揮の山田和樹さんとピアノの碓井俊樹さんと作曲家アザラシビリとの関係性が紹介されたのも楽しくて良かったです。アザラシビリの新曲は「美しいメロディー」の一言に尽きる。ジョージアでは国民的作曲家として敬愛されているそうだ。納得。IMG_20231223_0001

 

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昨年には「ノクターン」を地元の演奏会で演奏するために、チェロとピアノ用のバージョンを私が編曲したことがある。(その編成のものは出版されていなかったので)
 
早稲田大学の大学オーケストラの演奏会で、コルンゴルトのバイオリン協奏曲をやるというので聴きにいってきました。バイオリン独奏は大谷康子さん。
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音楽大学でもない学生のアマチュアオーケストラなので、どの程度の演奏をしてくれるものか、正直あまり期待はしていなかったのですが、ところが、とてもよく練習してあって、破綻のない演奏をしていました。大谷さんも熱のこもった演奏で、最後まで緩むことなく緊張が保たれて、良い演奏だったと思います。終演後は「コルンゴルトとその時代」の著者である早崎さんとティータイムをとって語り合って来ました。