
湘南で吹き荒れる、一陣の風。
湘南乃風
RED RICE(DJ・リーダー)
HAN-KUN(DJ)
SHOCK-EYE(DJ)
若旦那(DJ)
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湘南から、一陣の風が吹き荒れている。
レゲエのシーンといえば、大阪と名古屋、神奈川の三本柱。その中でも最もホットな現場・神奈川は湘南で、メンバー4人が出会った。
新人たちが集うDUB MIX(『DUB』=リミックスの原点とも言われている、レゲエ独特の文化。曲の一部に極端なエフェクトをかけたり、トラックの抜き差しによって変化をつける技術)テープ集に参加したRED RICEとHAN-KUN、SHOCK-EYEが出会い、お互いのレゲエに対する強い志を確認。そしてSHOCK-EYEは、中学~高校の知り合いで、レゲエ・バーを経営していた若旦那と、偶然茅ヶ崎で再会を果たす。
こうして彼ら4人は、湘南から日本へ、一筋の強烈な風を吹かすこととなる。
アンダーグラウンドを愛する傾向にあるレゲエのシーンで、あえてメジャーに行った理由。それは他でもない、自分たちの愛するレゲエをもっと知ってもらうため。そのためにJ-POPを取り入れ、日本人に聞きやすい『ジャパレゲ』を作り続けているのだ。一部では『湘南の曲はレゲエじゃない』『アレでレゲエを名乗らないで欲しい』という声もある。しかし、それはひとえに、レゲエを浸透させたい一心でのことだが、その道は並大抵なものではない。
ミドルテンポのバラードや、わかりやすいアップテンポな楽曲が好まれやすい現代の日本の音楽シーンとレゲエの独特のノリがマッチせず、なかなか受け入れてもらえなかった。そのため彼らは、まずレゲエという言葉を広げることを選んだ。日本人に合うようにPOP要素を取り入れ、『ゴリゴリなレゲエ』のみを歌ってきた先人たちとは違う道を選んだ。もちろん、それは彼らが本来やりたいレゲエではない。それは楽曲や歌詞の端々に感じられ、特に『JOKER』の冒頭部分には顕著に現れている。
そんな彼らの、文字通り身を裂かれるような努力が今、徐々に実を結び始めている。レゲエという言葉はジャマイカから遠く離れた日本にも浸透し始め、CDショップや音楽のダウンロードコーナーでは『レゲエコーナー』が設置されるまでに至った。
湘南乃風の楽曲も、それに釣られたように変化を見せているようにも感じる。少しずつだが、『覇王樹(サボテン)』のカップリング『Bombo claat』など、POP感がまったくない『レゲエ』が収録されるようになってきたのだ。恐らく彼らは、第二段階に入ったのだと筆者は思う。言葉は十分に浸透した。次は、今度こそ自分たちが愛した『REGGAE』を広げようとしているのではないか。自分たちは何を言われても構わない。ただ、愛したレゲエを知って欲しい。そんな彼らは、かつて義の武将と評価された相模の国の武将・北条早雲の意志を継ぐ真の男と呼べるだろう。
(YUH)


