これは私がまだ初々しい二十歳をすぎていくらも経たない頃に、年上の男性と一見したらありふれた喫茶店へブランチタイムに入ったときのことにつき、

笑い話と思っていただければ幸いです。

下の記事のつづき

 

 

甘いマスクのイケメンがときどき行くお店らしく、

洒落者の多い大学へ通ったイケメンらしいメニューのラインナップでした。

実家が和風の食事を出す、からあげやオムライスを洋食の基準に育った私には判然としないメニューもあって、イケメンがオーダーした「BLTサンドイッチ」も何の略やら知りませんでした。だから質問をしたのに、そいつは「見たらわかる」と説明を厭いました。

そうして運ばれてきたサンドイッチを見て、私はあまりの厚さに内心でビックリ(笑)

 

そこで嬉々として頬張るイケメンに「美味しい?」と訊ねたらコクコクと頷いて、口いっぱいに含むハムスターのような回答をして次のサンドイッチを持ち、次々に食べようとします。

だいたいの気風がいい男性ならば、ひとこと訊ねた時点で「食べてみる?」と訊ね返したり、一口分程度を差し出してシェアしようとするものですが、

たぶん、一般的な男性はその選択に興味を示され嬉しいようで、さらに共感を得るためにシェアしてリアクションを期待するのかと思う。

そうしてこちらが共感したら「もうひとつ頼もか?」など話を進めてくれるので、自動的にエスコートする状態が発生します。決して強引なわけでなし、リアクションによっていくつもの対応ができるのでこちから厚かましい振舞いをしなくていいし、いさかいもなく平和的に解決でき双方ともに幸せを感じられる所以。

 

ところがイケメンにはそのつもりがなさそうなので、したなく「一口ちょうだい」と申しでてみた。

したらばそいつは、お皿を腕で抱えこみ拒絶を示した上で

「食べたかったら、自分で頼めよ!」とムキになって言い放つ。

どんだけ好きかしらんけど、見たことも食べたこともない品をー特に私には食べられないものが多いのでー、オーダーすることはできません。

 

こんな大人男性は、漫画の中でしか見たことないから呆れてしまい、

赤塚不二夫先生クラスの漫画の中でしか知らないので、現実に存在したことを驚愕もしました。

結局、イケメンは一口残らず完食し、まったく分け与えることもなく、お腹いっぱいになり幸せそうでした。

 

この話だけを聞くと、イケメンは私に無関心で、食べることを夢中になっても気にならない程度の、どうでもいい関係に思うでしょ(´・ω・`)?

ところが、そうではなく。少なくとも周囲にはそう見えておらず。

 

この甘いマスクのイケメンは日常的に私に絡んできており、

周囲からは「好意を引き寄せたい」「尊敬されたい」ように映り、交際を望んでどうにか私に勝ち優位を誇示したいように、みなさんが話していました。イニシアチブにこだわるイケメン。

中には「なんで勝てると思えるんやろう」と不思議を感じている男性もいました。

 

このような環境の中で、かくなる振る舞いが妥当やら考える知力のないイケメンに、異性としての魅力を感じたり好意を持つことが私にはありません(笑)(笑)(笑)

おおよその一般的な男性であれば、かような判断がつくと思います。また、こいつが私を好きとは、どうしても思えませんし。

 

いかな甘いマスクの美貌であっても、世間的に女子がイケメンと判断しても、

食い意地の張った人に「いい人」や「善人」を私は見かけません。吝嗇もほどほどにせねば、生きる上で邪魔な存在でしかない。

甘いマスクゆえに、これまでも数多の女性から好意を寄せられたり、親切を受け続けてきたのでしょう。彼には他にも同様の行為があり、「引寄せ」したいのか「誘い受け」したいのかしらんけど、いかに顔面偏差値が高かろうと気持ち悪さだけを感じました。

こういう人との間に私は子供を産みたくない。子供にも同様の要求をして、子供へ愛情が行き渡らないと思うので。

 

こういう男性って、

自分が尊敬を受け追従してくる女性とか、

肝っ玉母さんのように何でも受け入れてくれる女性とか、

自分の要求が通る女性を好むと思います。

そうして、それを“わがまま"と自覚する機会はなく、当然の権利意識があり増長し、好かれることに慣れきって心根や感謝が育たないのではないかな。