WET DREAMER
つい先日の事、珍盤発掘&共有同志とあれこれ話しているときに話題に上ったアルバム「wet dreamer」をゲットしました。
ワタシが初めて聞いたのは、ちょうど19の夏でした。
近くの日産ディーラーにレーシングカーが展示されるというので車とエレキに目の無いワタクシ、いそいそと出掛けて行った時の事、事務員のおねえさんに「この冷やかしのマセガキが!」と思われながらアイスコーヒーとともに渡された1枚のCD。何でディーラーでCDなんだ?おねえさんに逆ナンパされたのか?それにしても不可解なジャケットにレーシングカーはスルーしてコーヒーを吸い込んだら愛車TE71カローラGTに乗り込んで再生するとともに明らかに様相がおかしいCDだと気づく。おじいさんとおばあさんのラジオ体操、刑務所の身体検査で尻を叩きながら監獄ロックを歌う、夏休みに亡くなった学友を脳天気なレゲエで葬送する、リング上で楽器でバトルする全日本プログレ、書いたらキリのないクレイジーな世界。しかもすべてがマニアックすぎてとても日産ディーラーで配布されたものとは思えない。
しかも裏ジャケには日産シルビアの宣伝である。当時日産シルビアとかホンダプレリュードといったら喧嘩の弱いヤンキーや野球部出身で高卒とともに色気付いたり、なんとなくオシャレしたいが方法が分からない諸兄に絶大な人気を誇る車種であるがゆえに、こんなギリギリなCDは販促にはなる由もなく、ただただワタクシのような音楽と演芸を愛する人間の為に作ってくれたかのような、これぞ珍盤。
小林克也&ケントフリック名義になっているwet dreamer、総評するとYMO&スネークマンショーの「増殖」を拡大解釈したようなセンスと内容で、今だったらリリースしかねるようなブラックユーモア満載でただただ腹を抱えて笑う50分弱を当時楽しんでいたのだが、何かのタイミングで紛失してしまい現在に至っていたところ、どうしても気になって通販サイトなどを物色していると素っ気なく「wet dreamer 450円」、出てきた瞬間に盤質も納期も見ることなくワンクリック購入です
中でも印象的なのが、DEEP PURPLE のHIGHWAYSTAR。
これが完全にもしもシリーズで、言わば「もしもハイウェイスターのギターが寺内タケシでボーカルがオーティスレディングだったら」である。演じるギターは玄人中の玄人の寺中名人、ボーカルは藤井康一。
細かく書いてしまうが、まず紹介はSTAX/VOLT REVUEで、キーボードのフレーズはDEEPPURPLE LIVE IN JAPAN、
ギターはソウルマンのダブルストップフレーズからの、ドラムフィルの代わりに渾身のテケテケ。イントロだけでこの情報量は聖徳太子級の聴力でもない限り一度では理解できずにリピート。
寺中名人は恐らくモズライトを使用しているであろう独特な寺内サウンドを披露、実際にブルージーンズでサイドギターをされていた人なのでこのリアリティに驚愕してしまう。藤井さんのオーティスのデフォルメ真似はもはや演芸の域に達していて、オーティスレディングの有名曲の有名フェイクやシャウトを織り交ぜながら1コーラス目から既に最高潮に達していて、
リプライズはお約束のあの曲できっちりスタックスボルトレビューで締めてくれます。
HIGHWAY STAR
何十年経っても笑ってしまうネタのFUNERAL
間の会話からのレゲエフィルインの間抜けさは抜群なセンスですね!小林君、さようなら!ww
バンドマンしかわかんねぇだろう的なマニアックネタですが、これどんなスコア書いていたのか見てみたいですね!
海賊版カセットテープ「ロック歌謡」とともにワタクシのバイブルが再び手元に来てかなり嬉しいのて公開です!
まとめてプレイリストにしておいたので興味のある方はご覧ください。
ロック歌謡もね