アバラ日記。 -19ページ目

霙。


夕方には風呂
雨まじりの雪
雪まじりの雨
どっちでもな

家に酒がない
酒が家にない
マフラー巻く
ニットの帽子

トボトボ歩く
雪用のブーツ
ホチホチ歩く
阿佐ヶ谷の路

ストーブに背
ビンビールを
くださいって
阿佐ヶ谷の夜

もしかしたら
もしかしたら
もしかしたら
冬が終わるの

郷。


私にはふるさとがありません
泣いて帰る場所もありません
そっと迎えるひともいません
この街のほかにはありません

私がこの街に辿り着いたとき
産まれたばかりの赤子でした
たくさん泣いて笑って転がり
いつの間に大きくなりました

友達もお酒も喜びも悲しみも
愛想の良いネコも悪いネコも
何もかもがこの街にあります
余所の街には何もありません

さまよっても突き放されても
最期はこの街で死にたいなぁ
突き詰めたその先にあるのは
ただそれだけかもしれません

私がこの街を離れるその日は
いつかやってくるのでしょう
けれど今は違うと思いました
だから居ることに決めました

誰かが否と言うかもしれない
石を投げられるかもしれない
それでも違うなと思いました
だから居ることに決めました



アバラ日記。-cha


野。

野良猫になりたかった飼猫
自由気ままでカッコイイな
この中で楽しく生きたいな
野良猫と同じになりたいな

ゴミ箱を漁ればいいんだな
カラダを汚せばいいんだな
痛々しければ同じなんだな
苦々しければ同じなんだな

誤解と不毛を繰り返しても
野良猫のフリをした偽物は
野良猫に失礼だからいつも
何故か喧嘩になるだろう?

飼猫に生まれたことは幸せ
野良猫だって幸せなんだよ
同じ猫でも共存はできない
それは悲しいことじゃない

一番悲しいのはどちらにも
なれずに説得力のないまま
年老いて死んでいくような
中途半端にズレたままの猫

野良猫の死に様をごらんよ

キミの持ってるものなんか
ひとつも持っていないだろ
キミが持っていないものを
溢れるほど持っているだろ