【鉱物言葉集】では
文学作品や、鉱物に関する著書、
音楽の歌詞などから集めた、
鉱物(石)にまつわる言葉をご紹介します。
川﨑秋子著
『愚か者の石』より
明治時代の北海道。
樺戸集治監(監獄)に
収監された囚人の巽は、
ある石を大事に隠し持つ
大二郎に出会います。
大二郎の石は
中に水が入っている
水入り水晶。
この石が物語の
重要な鍵となります。
「まだ生きるか」という
巽の問いかけに対して、
「おう、石もあるし、まだ生きる」
と答える大二郎。
非人道的な獄中生活の中で
この小さな石が
大二郎、そして巽にとっても
大きな存在になっていく。
この物語の、第2の主役は
この石だと
私は思います。
ちなみに現在、水入り水晶は
太古の水が閉じ込められている
ということで、希少であり
需要が高く、高価ですね🌝
私は持っていませんが
この小説を読み、
欲しくなってしまいました😁
(水晶の写真:https://www.photo-ac.com/)