今日の【石にまつわる言葉集】は、

モンゴメリ『赤毛のアン』

より、ご紹介します。


マリラの紫水晶のブローチを

見たアンが、その美しさに感動して

言った言葉です。



写真は、先日訪れた科博で

撮った宮城県内白石市雨塚山の

紫水晶です。




紫水晶って、 

ただ美しいというほかないわ。

あたしが考えていたダイヤモンドとおなじだわ。


ずっと前、 まだ一度も

ダイヤモンドを見たことが

なかったときに、


あたし、本で読んで、

どんなものか 想像してみて、

きっと美しい、ぼうっと光る

紫色の石だろうと思ったの。


ある日、女の人の指輪に

ほんとのダイヤモンドを見たとき、 

あたしがっかりして

泣いてしまったの。


もちろん、とても美しいには

ちがいないけれど、

あたしの考えていた

ダイヤモンドみたいじゃ

なかったのですもの。


そのブローチ、ちょっとあたしに

持たせてくださらない、マリラ。


紫水晶って、 

おとなしいすみれたちの魂

だと思わない?




〜『赤毛のアン』アンの言葉〜





(引用:モンゴメリ『赤毛のアン』

村岡花子訳 新潮文庫)