【競輪】久留米・オールガールズクラシック(GI、2024/04/26-28)

決勝(2024/04/28)
 ①児玉碧衣 (福岡、108期)
 ②吉川美穂 (和歌山、120期)
 ③尾崎 睦 (神奈川、108期)
 ④柳原真緒 (福井、114期)
 ⑤小林莉子 (東京、102期)
 ⑥野口諭実可(大分、102期)
 ⑦久米 詩 (静岡、116期)

 初日(ティアラカップ)からの脱落(準決勝敗退)は、以下の3名
 ・坂口楓華 愛知112期
 ・尾方真生 福岡118期
 ・石井寛子 東京104期

 代わって予選からの勝ち上がりは、
 ③尾崎 睦 神奈川108期)
 ⑤小林莉子 東京102期)
 ⑥野口諭実可 大分102期)

・見どころ
 ガールズはラインの概念が無い(という建前なので、○○マーク等のコメントは出せない)ので難しいところだが、主として自力戦法を取るのは①児玉、③尾崎、④柳原、⑦久米、マーク追込は②吉川、⑤小林、⑥野口という感じ。
 競輪に限らず自転車競技は「風圧との戦い」なので、自力型選手は逃げるにしても捲りにしても持つ(押し切れる)距離から仕掛けたいだろうし、マーク追込型選手は仕掛けた自力型選手に遅れず追走しゴール前の逆転を狙うだろう。
 誰がどこから仕掛けるかを注目したい。

・結果
 1着 ①児玉碧衣
 2着 ②吉川美穂
 3着 ③尾崎 睦

・振り返り
 スタートは誰も出ずに長いけん制が続いたが、痺れを切らしたように⑤小林が誘導員を追い、その後を③尾崎、④柳原、①児玉、②吉川、⑥野口、⑦久米で追走。
 赤板手前で⑤小林がようやく誘導員に追いつくと、最後方から⑦久米が動いて①児玉の前に入り、更に⑥野口も上昇し①児玉後位で②吉川と併走。
 打鐘で誘導員が退避し、押し出された⑤小林がペース緩めると⑦久米が後ろの動きを警戒しながらゆっくり上昇。
 ここで、⑤小林が腹を括って先行態勢に入る。①小林の後ろは、⑦久米、③尾崎、④柳原、①児玉の順で続き、最終2コーナーから③尾崎がスパート、ワンテンポ遅れて①児玉もスパート。⑦久米も仕掛けるが、2センター手前で前団を一気に捲り切った①児玉が追撃を許さず地元GIを制覇。
 ①児玉後位を取り切った②吉川が踏み出しでやや離される苦しい態勢を凌いで2着。3着には先まくりの③尾崎が入った。

・感想
 女王児玉選手の強さが光りましたね。
 2着の吉川選手は、初手から児玉選手マークで、道中野口選手に絡まれ(ガールズのルールなので物理的な接触は無い)たり、児玉選手のダッシュにやや口が空いたりしましたが、きちんとリカバーして付け切ったのは見事。メンバーが軽ければ自力でも充分活躍できるポテンシャルがあると思います。
 3着の尾崎選手は惜しかった。ほんの少しだけ児玉選手と仕掛けるタイミングがずれていれば・・・、今年こそガールズグランプリに出場して欲しい選手です。

 節間を通しての感想は「ガールズ(上位級)の予想は難しい」と痛感したこと。
 競輪を知らない者にとっては、ラインの概念を理解するのに一苦労で、これが競輪の間口を狭くしているとも思いますが、一度ラインの概念を理解してしまえば、これ以上の競輪予想のツールは無いですからね。
 そのラインが存在しないガールズ(上位級)の予想は本当に難しいです。
 一般開催のガールズ戦だと、それなりに力の差があるメンバー構成でのレースになることが多いので、ある意味当てやすいレースも多いのですが、一線級のメンバーの激突だと、誰が勇気と度胸で仕掛けるかという心理戦を解いていくような感じですからね。