BANANAFISH二次小説 59丁目アパートシリーズ 「アッシュを巡るアパート内バトル」 | BANANAFISH DREAM

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らぶばなですほっこり。59丁目のアパートでの思い出をシリーズにして数話お届けしたいと思います。アパートではこんな思い出があったのではないかなという妄想シリーズです。。。クリスverアッシュは密かにアパートの住民の間でもアイドルかスター扱いなのでは。。。という妄想から生まれたお話です。もちろん巻き込まれるのはあの子です。お楽しみ頂ければ幸いです。ウインク


 

59丁目アパートメントの思い出シリーズ

「アッシュを巡るアパート内バトル」

 

第一話:英二のライバル登場!?

 

「ハァ。。。。」

 

パソコンのモニターを見つめながら アッシュはため息をついた。そして部屋でアイロンを当てていた英二はその声に反応し、親友の背中をちらりと見た。

 

肘をついてモニターから視線を外し、壁の方をじっと見つめている。そして再び深いため息をついた。

 

(アッシュ、またため息をついている。。。)

 

疲れているのだろうか、何か悩み事でもあるのだろうか、それとも深刻なトラブルに巻き込まれているのだろうか、英二の心はざわついていた。

 

 

 

「。。。アッシュ、コーヒーでも飲むかい?」

 

 

できるだけ落ち着いた声で優しく声をかけたが、アッシュの背中はピクリと震えた後、ゆっくり振り返った。その瞳には若干の驚きがみえた。彼は英二が後ろに居たことを忘れていたのだろうか。人の気配に敏感な彼らしくない反応に英二は何か嫌な予感がしてしまう。

 

 

「。。。あぁ」

 

優しい彼は英二に心配をかけたくない時、本当のことを話さない。また、聞かない方がいいのだろう。頭ではそのことを英二は分かっているが、どうしても気になってしまった。

 

 

温かいコーヒーを手渡した後、英二は内心ドキドキしながらも思い切って尋ねてみた。

 

「さっきからどうしたんだい?ため息なんかついて」

 

するとアッシュは観念したようにもう一度小さなため息をついた。英二の前で何度も無意識にため息をついてしまった事を後悔しているのだろう。

 

 

「。。。いろいろ面倒くせーなと思って」

 

「トラブル?」

 

英二の表情が曇る。アッシュはまっすぐ英二の目をみて答えた。

 

「いや。。。そんなんじゃない。お前が心配することじゃないから」

 

 

「。。。そう、分かった」

 

 

「ただ、その。。。最近この辺りで不審者がよく出ているらしいから、念の為にお前も用心しておけ。アパートに入ったら近所の主婦達とも無駄話せずにまっすぐ部屋に入れよ。ゴミ捨てや買い物時も油断するな、終わったらさっさと戻るんだ。ボーッとしてたらどんな目にあうか分からないぞ」

 

「そ、そうなの?分かった、気をつけるよ」

 

ハウスキーパーと認識されている英二は、このアパートの住民とも良好な関係を築いている。話し相手は主婦層なので、危険な目に合ったことはない。だがアッシュの目があまりにも真剣だったので、英二はコクコクと頷いた。

 

「よし」

 

それをみて、アッシュは納得したようで、英二の頭をクシャクシャに撫で回した後、シャワールームへと消えていった。

 

「ちょ、ちょっと!頭がグシャグシャじゃないかー!アッシュ、ちゃんと脱いだ服はバスケットに入れておけよー!」

 

部屋から居なくなった親友に向かって英二は大声で小言を言うと、ドアを閉める音とともにヤレヤレと言った口調でアッシュの返事が聞こえてきた。

 

「はいはい」

 

「。。。ったく! 何なんだよ? 」

 

困惑しながらも、英二は言われた事をちゃんと守ろうと心した。

 

 

 

***

 

 

 

翌日、英二はゴミ捨てを忘れていたことに気づき、慌てて部屋を飛び出した。ついでだからとメールボックスを確認して新聞を手にしながらエレベーターホールへ向かおうとすると背後から「ちょっと」と甲高い声で呼び止められた。

 

「ちょっと、あなた!」

 

「。。。え?」

 

振り返るが、思ったよりずっと下の方から声が聞こえてきた。

 

 

視線を下げると、金色の長い巻き髪にリボンのカチューシャを付けた10歳くらいの少女が仁王立ちで英二を睨みつけていた。

 

瞳は青く、気の強そうな印象だった。ところどころソバカスがあるが健康的な白い肌だ。薄いピンクの口紅を付けたその小さな唇はわずかに震えていた。

 

おそらくアパートの住民の子供なのだろうが、全ての子供の顔を把握してはいない。英二はしゃがみこんで、視線を合わせた。

 

「僕に何か用?」

 

にっこり微笑まれ、少女は驚いた様子で二、三歩後ろずさむ。だが、再び英二に強い視線を向けてきた。

 

 

「ねぇ、あなたクリスと同じ部屋に住んでいる使用人のエイジでしょ?」

 

少女が自分たちの名前を知っていることに英二は驚いた。おそらく彼女の母親達経由で伝わったのだろうが。

 

 

「。。。君は?」

 

 

「私はニキータ。5階に住んでいるわ」

 

 

「どうしたの?」

 

 

「あなた、クリスにふさわしくないわ!」

 

 

「。。。へっ?」

 

 

少女の言葉に英二の頭が付いてこない。思わず素っ頓狂な声が出てしまった。ニキータは未だ腕をくんだまま、不満そうに英二を睨みつけた。

 

「クリスは私のものなんだから!使用人なら使用人らしく振舞いなさいよ!」

 

 

「ー ハァッ!?」

 

(な、なんだ、この子は。。。!!)

 

 

*続*

 

 

 

(あとがき)

お読みいただきありがとうございます爆笑!新生活にまだ慣れず、バタバタしています。のんびり更新になるかもしれませんが、見守っていただければ幸いです。よければ小説へのご感想、リクエスト等お聞かせくださいね。

 

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