今の世のトウリの実・わ | ラテックスは妄想中

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暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 

 

昼飯時…と言われる

2時限目の講義が終了する

タイミングに突入する頃

 

通い慣れた

近所の一般客は

いつの間にか姿を消し

 

食堂内の空気が

一変する

 

その様は

まんま学食の印象で

 

つい数分前の

洒落た観光スポットの片鱗は

 

1年か下見の高校生か

女の子が数人

手元の撮影してる様子に

残っている

 

ものの

 

腹をすかせた学生が

どっと押し寄せる

今の時間帯は

 

我先にと

慌ただしい

けつかっちんの学生を筆頭に

 

留学生のグループが多く

あっという間に

地下空間の

会話の大半が

…何言ってるのか分からない

異国の言語

入り乱れてて

 

ある意味

それもまた別角度から

観光地…っぽいっちゃ

ぽいのだ

けど

 

文化の違い

言葉の壁が

まだある

今期の留学生のグループだろう

 

研究室の助手と思しき

付き添いの姿

通訳や案内をしているの

 

構内の至る所で見かけ

認知はしてた

けど

 

その助手の人

…いったい何か国語を話せるのか?

 

実際

見る度に

連れ立ってる生徒の国籍

多岐にわたってて

 

だから

すぐに

 

あ…って

その存在に気付く

 

背丈のある

すらっとした助手は

 

男性でありながら

物腰がしなやかで

 

女性の留学生に

特に

見るからに受けがいい…様子

 

 

今は

アジア系の女性2人と

数人の留学生に

…誘われたのだろうか?

 

引き連れて…って印象無く

ただ

ランチに来た…って感じだけど

結局

食堂の利用方法

レクチャーしている

先輩留学生の

補佐的立ち位置で

おしゃべりしてるの

 

ほんの少し

眺め

 

楽しそうだなぁ…と

 

気を取られる

 

注文の品 完成と同時に

受け取り窓口で

番号表示される

お知らせ音に

 

視線向けて

番号確認しては

 

先輩たちの定食

受け取り窓口と中央の席とを

2回往復したところで

 

自分用の水

飲み干したの

補充しようと

 

振り返ったところに

 

留年組の先輩2人の姿

 

階段入り口に見つけ

あ…と

片手を上げれば

 

自分を確認するや

 

…不服気な表情…

 

あぁ…やっぱ席のチョイス間違ったか

ミスがあった事 

チクチク来るぞ…と

構えれば

 

早速

 

「…全部バラバラなの注文したの?

 お前 なに

 食堂のおばちゃんに面倒かけてんのよ」

 

苦情の矛先

席の場所ではなく

テーブルの上のメニューに

向いてて

 

選んでもらおうと

4種類それぞれ注文したのは

気を利かせたつもり…

だったのに

 

サウナ好きのアオイさんに

開口一番

注意されて

 

えっ?…となる

 

アオイさんは現在

バイト三昧なため

どうしても

客ではなく

キッチンに居る側の発想が

出てしまう様で

 

「…みろよ

 この惣菜

 注文入ってよそう汁物と

 こっちは餡かけ…

 

 それぞれ

 別の鍋の前へ移動して

 作業が一回ずつな訳よ

 

 わかる?

 この一連のターンがさ

 全部違うから全部一回ずつ

 な?

 同じ作業4回繰り返して

 次の動作に入るのと

 作業工程の面で

 ロスな感覚…わかる?どうよ?」

 

 

…いやそれは

個々の体感なのでは?

 

とか思いつつも

 

困ったなぁ…って返答出来ずに

黙って居れば

 

 

「…え~…その説明じゃ

 なにも理解できませーん」

 

そう

サカシタさんが

突っ込んで

 

「ここは混むんだから

 文句言ってる口を

 食べることに使いなさいよ」

 

そう

促し苦情を止めてくれた

ので

 

小さく頭を下げて

感謝を示しつつ

 

背後に先輩助手の姿

無いから

 

出入り口に

再度

目を向ければ

 

 

「…あぁ…教授に呼ばれてね…

 

 奴の定食は俺が

 研究室に持ってくから

 

 君らはさっさと食べちゃって

 

 …なので

 冷えてもおいしい唐揚げを

 財布のミナミちゃん用に貰ってくぞ」

 

そういうと

二人分のトレイ手に取り

平然と

元来たルートを

戻っていった

 

 

  つづく