気分の入れ替えに
役立ちそうなもの
探す視線の先には
まるで思い入れの無い
感情の動き様がない
ホテル内の備品
こう言うんじゃなくて…
と
室内の隅 置かれた荷物へと
目を向け
ひとまず
あれはなんだろう…と
テーブルの上
2つ並んだ紙袋に
目を止める
置かれた状況から
届けられた食事だろう事は
あきらかで
…しかし
結構なサイズ感に
いったい何人分
注文したんだか
等と
今の自分にとって
重要人物である
カメラマンへと
意識を移動し
卑屈な影を追っ払う
と
味の保証がされた
食事が入っているのだろう
紙袋を前に
タイミングよく 腹が鳴る
何時間振りの食事になるのか
時計の無い空間で
認知不能な時間の感覚に
自身の腹時計が頼りかよ
等と
毒付きつつ
店のロゴマーク
どこかで見た気がする
デザイン
見つめたまま
ズボンを穿きながら
…そうだ 今何時だろう…
と
部屋を出たままの
カメラマンの事も
気に掛けつつ
室内に 時計を探す
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