ブレス if -XXX-Ⅸ vol.49 | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。





「俺」が晩飯の催促するのは



別に 腹が減っての事じゃない





コトの後の風呂上がり


リビングに 



居ないはずのヤツが


居たせいで




狂った 段取り



立て直す為に




思いついた口実な だけ






そもそも

 


当初の 「俺」の予定だと



ヤツの居ないリビングで

今後のこの部屋への訪問



 行為 時間配分 諸々




『彼』が決めたがってたルールについて




あれこれざっくり 二人で話しあっておこうと



ヤツ抜きの密談を 計画していた





3人の問題なれど


二人で話し合いを進めたかったのは


“今のヤツ”が居る前だと



あれこれ拒否られるのは 一目瞭然





それに…




ヤツ抜きの『彼』との逢瀬



二人で会える時間の約束



『彼』から獲得したかった下心もあった




だから


ヤツの手前


 切り出せなかった


忌々しき事態




手っ取り早く





 『彼』を ヤツから離す手段が




晩飯の催促





最後の一押しとばかり



『彼』に渡され


着替えた部屋着の袖をまくって 


手伝う意思をアピールすれば



ヤツの隣に



根っこが生えたみたいに座ってた『彼』が



壁の時計をチラッと見た後


視線をヤツに戻し


膝上に置いた手でもって 


ヤツを揺すり始める



 “こっち向けよ”の合図



無反応で モニター眺めてるヤツの膝



しつこく 揺すり続け




…なんだよ…



根負けしたヤツが 睨む目


気にも留めず




『ハンバーグはデミグラスで良い?


 煮込みも出来るけど?


 チーズどうしようか?


 それとも


 おろしや 大葉の和風がいいかな?』



早速 ヤツ中心に取られるリクエスト




…普通で良い…



素っ気ない 返事






 もし 「俺」が


『彼』の並べた選択肢から選ぶなら



体力勝負の


コミュニケーション後の疲労と


シャワー後のいい感じの脱力から




飲みたいなぁ…って誘惑もあって




つい 聞かれてないけど



「酒に合いそうな おろしポン酢にしない?」



そう 提案すれば




『…分かった 「あなた」は 和風だね』




と 『彼』がようやく 立ち上がった




キッチンでいよいよ密談だぁ…と



交渉準備を整え


「手伝うよ」



と 立ち上がれば





『あ…「あなた」は 今はいいよ



出来た料理



運んでくれればいいから




 それまで 仕事片付けちゃってよ』





そう制止され



キッチンへの介入 断られた









え?ヤツと「俺」



二人にして 平気なの?



そんな疑問 見越してか




『…拭いただけじゃスッキリしないでしょ?


 面倒でも シャワーしておいで』




ヤツの手を取り


 浴室に促す




ヤツも 


「俺」とリビングに残されるよりは…と


思ったか



素直に したがって 行動始めた




なんてこった



あれこれ画策していた「俺」が



気付けば



『彼』の采配で



仕切られていた




――――――――――