ブレス if -XXX-Ⅸ vol.45 | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。




それぞれに所有している過去の記憶



何も覚えていないヤツの為に


話して見れば




『彼』の言う


 ヤツとの関係の始まり




それは「俺」を 驚かせた




初対面での旅行中




たった一度 


同室になったホテルで


 展開した…という



告白




 まさかそんなに早い段階で?…



と 只々 衝撃が止まらなかった





ヤツの過去に関係ない「俺」の感情


だから


口に出して言わないけど



 「俺」からすれば 今の告白は




『彼』の裏切りの様で 胸に刺さる



だってまさか そんな抜け駆け…

当時

溜まり場にしていた造園所の事務所で


初めて会った『彼』と 交わした会話



 何かフィーリングの良さ的な感触に



もっと 繋がり作ろうと 


 「俺」が誘った旅行




 なのに



 「俺」と


友情云々 築くどころか


ヤツと先に どうこう してたなんて




どこかで その手の心配をしていなかった


暢気な当時の「俺」自身にも 腹が立つ




世の中 「俺」みたいな人種


 酔って手あたり次第 口説いて回る様な奴


そうはいないだろう…と 自負していた




しかも ヤツは


 「俺」の事 慕ってるから…って傲りもあって



『彼』側の気持ち ノーマークだった結果だ





今更ながら 『彼』の告白に


平然とした表情 表面で作りながら




頭の中は ごちゃごちゃと



止め処ない 感情に溢れ 


 混沌を描く






『…じゃぁ今度は「先輩」に 尋ねますよ


 

 卒業しても サークルメンバーとして


 カレとの繋がりは続いてたの?』




きた  




 今度は「俺」に暴露しろと


『彼』が 振って寄こす質問と称した



「俺」の告白タイム




 気を付けろ


今の「俺」同様な感情


 『彼』には 抱かせたくない…だろ?




頭の中 感情を隅に寄せ


捻る




「…卒業前に 妙な噂流される位


 この部屋に 入り浸ってた時期があって…」




「俺」とヤツとの過去には


『彼』に秘密で重ねた 逢瀬がある



その密会は


秘密のままにしたいから




 わざと 驚かすネタから入る



『何それ? 初めて聞く』



 そりゃそうだ 言わなかったもん…



「ほら…俺のマンション遠いじゃん


 終電しょっちゅう逃してたからさぁ」




あくまでも そう言う目的ではなかった事実


印象付けて



「ただの噂でも 


 大学残る側には迷惑だろうからさぁ


 卒業前から 疎遠にして……」




お気に入りだった小物 


全部ここに置いて来たのは



噂が消え


卒業後に機会かあれば…と


元に戻る事を 


 どこかで望んでいたから




けど その前に 『彼』と始まって


有耶無耶に放置した



 この場所への 思い






「しばらくは 『共通の知人』を介して


 なんとなく 認識する程度…で…」




顎に手をやり 撫でながら



差しさわりの無い 想い出語れば



『共通の知人』が 


 知りたいのはそこじゃない…って目で


「俺」を見てる




具体的な時と場所 


暴露する気は無い…と





「飲んでる時に そんな雰囲気になって


 好奇心に 流された…のかなぁ…」


…と 年中酔っ払っては口説いてる状態を盾に




始まりに 特化した出来事は無かったと

ぼやかした表現で 濁せば





『…誰とでも 安易にすぐ付き合うよね?


 モテタイプの人って 人との関わり合いに


  ボーダーがないのかなぁ?』





 『彼』の言葉は



 「俺」の胸を また刺した









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