ブレス if -XXX-Ⅶ vol.10 | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。



「…俺のに着けて」



包みから出し 手渡されたスキン



目の前で

少し頭を上げた 途上の先に



あてがう




こう言うシチュエーションの場合


口も使って …装着を手伝えば



 喜ぶタイプだろうか?




脳裏にフッと浮かんだ  案と


 行為に及ぶ 姿




細部まで鮮明に浮ぶ


 オレから煽る所作





これは 過去の記憶なのか


 単なる 本能か


 内なる自身の欲望か




出何処の分からない発案


却下しきれぬまま



指先で触れれば



 意思あるものの様に


蠢いた Junior




後には引けない現状を前に


まだ 


迷いがあるのか



 集中を欠く


思考の流れが 



脳内を 逃げ腰でうろつく




 オレ自身


 どうしたいのか分からない




その惑いが 



手指を不器用にさせ


装着に 間誤付く




 無様だなぁ…


焦りが 丸出しになったオレの姿



俯瞰して 笑う “オレ”




「男」の指が



黙って 補佐に入る





「…おいで」



「男」の促す声に




突如として冷静になる瞬間



得も言われぬ


感情の波に襲われる




好と 嫌が 入り乱れる感覚



 目を閉じ 視界を遮っても


現れる姿



 声 



匂い




今 また 新たに



その五感への刺激が 更新される



記憶に 刻まれ



 深く染み込む 感覚








「止めとくか?」




 そう 尋ねられた 収める切っ掛け



黙る事で 不意にし



 何度となく感じた「男」の肌の温もりに


包(くる)まる行為





 決して 嫌ってはいないのだと


重なる度に 確信する


接触



 その「存在」



 なのに




心の底に 沈み



浮き上がる事を拒否する  “何か”が



手足に絡まり



 不安にさせる




沈める錘(おもり)は



もう一人の『存在』なのか



オレの中の“オレ”なのか







「男」の両手が


オレの頭を包み



 落とされるキス


優しく



揺れながら 受け止めれば




「何も考えず 俺だけ見てな」




低い声で 促がされ




薄く開いた 視界の先


  昂揚する人の影を



 ボンヤリと 眺めた







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