ブレス if -XXX-Ⅶ vol.6 | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。




「過去のエピソード 始める前に


 俺らの関係 体験した訳だけど



  メンタル面とか …大丈夫?」





急に 「男」が振て寄こした話題に


 体が反応する



 今 ビクッてなったの 気付かれた?




手を繋ごうと 伸ばされた手



しかとし


 リビングへ先に進み出た所で


掛けられた声



オレの背後


 少し離れた位置らしい


「男」の気配




表情見られまいと 前を歩いたのは


 失敗だったか?




平静を装うつもりが


早々と ボロ出た現状に


 モヤモヤ増す胸中




「…平気?」



距離を詰め 囁く声


 背後に聞いて



また体が勝手に 反応見せる



 その低い声は …ズルい





…「平気」  じゃない…




 オレの反応見れば 答えはバレバレで



取り繕ったところで



 まな板の鯉なのに 変わりなく



そこは正直に 気持ちを晒した





「…じゃぁさ  手 繋がない?」




…はぁ?…



「男」の言葉に


 何言ってんの「こいつ」って


振り返れば




真面目な顔した「男」が


 思いの外 近くに立っていて



背筋に 緊張がはしった




「…色々やった後で 今更だけど」



オレの目の前


再度 伸ばされた手




 無理に掴もうとはしない


オレに選択させる態度




…なんで?…



それは 素直なまま


 口にした疑問



だって ここは室内



はぐれる事も無ければ


長い距離 移動するわけでも…





「…今の俺達は 恋人じゃないでしょ?」



軽く傾げた首




「 記憶に無い関係 

    押し付けるんじゃなく


 作って行こうって 言ったじゃん?」




煽る行為の最中 「男」が口にしたセリフ


 ― 関係の構築 ―



 その場だけのそれらしい


  戯言じゃなかったのか?



「 だからこれは “よろしくお願いします”的な?」



差し出された手の指が


 オレに向かって 綺麗に伸びた





 好印象な態度



“オレ”に 接する対応の変化




  何が始まったんだ?



何かのフォロー?



甘い告白…の類とは違う



 裏がありそうな  違和感




そう感じるのは


 “オレ”がこの数時間で


受けた衝撃から


擦れきってしまったからなのか



 もともと 他人の好意に


疑い持つタイプの人間なのか




 

 「男」の様子 注意深く観察し始めた


“オレ”を 内面のオレが 眺めてる




 妙な感覚だなぁ



どこか 他人事のように


俯瞰するオレが



手の痒みに 伸ばしかけた指


ギュッと握った






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