笑わない
全く笑わない
舞台挨拶の時、サキさん役の六車さんが「ナカモトって人が、どうしてため息ついたりしてるのかわかります~?」ってお話してくれたりした
そう…彼はとんでもないものを背負っていたのだ
正義の料理人サナダさんが、路地裏で救った若い女の子…彼女はナカモトさんの娘だった、そして絡んでいた若者は『組』の上層部の息子
そこで命を落としてしまった若者の父親には、頭が上がらないという関係~
実際に監督さんは「奴をヤって来い」と命ぜられるシーンもお考えだったようだ(パンフレットの解説による)
自分が勝手に、刑事さんだと思い込んで観ていた初回は、エンディングに近づくにつれ、何倍も心配しちゃったけれど
そういう立場なのか…とわかってから観た2回目以降…やはりナカモトさんはとても気の毒
どこの世界に、こんな悲劇的な立場の父親が居るでしょうか
ナカモトさんは悩んだはずなのだが、どうにもならない…宿命の~しがらみの中に生きている人である
自分の家族を守る道…選択肢は他に無い
途中…少年に「彼は優しい人でしたか?」と尋く場面がある
「はい」と言う少年
もし、嫌な奴だと言うことなら、自分の使命に少しは気がラクになるのか…?
でもサナダさんは良い人だった
なので…悩みはするんだけど…きっと「そうか良かった、サナダという、善良な優しい男に我が娘は助けられたんだ…良かった…」と思ってくれたに違いない
将来…「実はお父さんは一度だけ会った事があるんだけど…彼は善良な優しい人だった」と伝えたくなる日が来るんじゃないかな
…と、m(_ _)m勝手な展開…でも自分が親なら子にそう伝えたい
サナダさんと、釘で命を落とした若者~、本当に大切にしたい方はサナダさんだった…という事はわかっている
ナカモトさん
お嬢さんを救ってくれた人が善良な市民で良かったですね
救われる思いがします
しかも彼は、あなたの選択に理解を示し「大変だね」とも言ってくれました
身を置いている世界のせいで、ナカモトさんは人より余計に大変かも知れません
父娘で背負ってしまったものに、今日も冷静沈着~淡々と立ち向かっているナカモトさん…サナダさんの分までどうか身近な幸せを大切に
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