一般名はパンクレリパーゼであり、膵酵素製剤である。

適応は現在のところ、膵外分泌機能不全であり、膵消化酵素の補充を目的とする。

膵外分泌機能不全とは主に慢性膵炎や膵切除などによって引き起こされる病態である。

膵臓の外分泌機能の低下 により、膵臓から十二指腸に本来分泌される膵酵素が欠乏することによって起こる脂肪、たんぱく質、炭水化物の消化吸収障害を特徴とする病態の総称である。PEIに伴い、脂肪便、下痢、脂 溶性ビタミンの欠乏症や必須脂肪酸の欠乏症等の症状が生じ、最終的には栄養障害および体 重減少を引き起こす。これらの症状は患者様のQOLを低下させるだけでなく、感染症など の危険因子にもなり得る。

リパクレオンは胃内で失活するため、顆粒一粒一粒に腸溶剤皮をを施してある。
リパクレオンカプセルの方はその顆粒をふつうのカプセルに充填したものである。
従って、簡易懸濁法はできないが、脱カプセルは可能という製剤である。

用法・用量であるが、1回600㎎(2包、4C)×3毎食直後 
とやや多い量である。食事の吸収に係る酵素製剤であるので食直後の投与となる。

禁忌として豚蛋白に過敏症の患者というのがある。

私は患者さんに初回面談として食物のアレルギーを効く機会が多いのだが、患者さんの特に高齢の女性の方には肉アレルギーというのが多いような気がする。
私の経験では卵アレルギー者よりも多い印象だ。ちなみに最も多いのはサバアレルギーが多いと思う。データを取ったわけではなく、あくまで印象であるが・・。
ただ単に肉が嫌いというのと間違える方もいらっしゃるが、肉を食べると蕁麻疹が出る方も少なからずいらっしゃる。

豚蛋白アレルギーというのは意外と重要なところではないかと思う。

また、豚蛋白を使っているという事はイスラム教の方に対する配慮も必要となってくる。
イスラム教では豚は不浄なものであり、食べる事は禁じられているためである。

以前はインスリンもブタ由来だったため、イスラム教の方は治療に難渋したとの経緯もある。さらには、味の素がブタ由来という事で問題になった経緯がある。

薬剤師としてはイスラム圏の方来院された時にはこの薬がブタ由来である事は十分説明
する必要があると思う。

リパクレオンカプセルの豚肉由来というのは薬剤師として覚えておくべき事項であると思う。
一般名はエドキサバンであり、Ⅹa阻害薬である。

凝固因子であるⅩaを阻害する事によって抗凝固作用を示し、血栓生成を予防する薬剤である。

ここで凝固因子Ⅹaについておさらいしよう。

凝固系を“ヤクザ”に例えて説明したい。

まずはヤクザ集団であるⅩ組というのがあるとして欲しい。Ⅹ組の仕事(シノギ)は血液を固めるフィブリンを作る機械であるトロンビンを大量に作り、凝固系を進める事である。
Ⅹ組の親分はⅩa親分である。そして、その子供が若頭であるⅤaだ。この二人は仲のよい親子で親分のⅩaは子供のⅤaがいないと仕事(シノギ)をしない。Ⅹa親分には舎弟がいる。兄のⅨaと弟のⅧaである悪名高い“89ブラザーズ”である。この兄弟も仲がよく、兄のⅨaは弟がいないと仕事をしない。ちなみにこの89ブラザーズの仕事はみかじめ料をⅩa親分に差し出すこと(活性化)である。
そして、影の組長ともいえるのが親分の妻である極妻のⅦa(奈々)である。極妻のⅦaはTFに取り入って(活性化して)親分のところに仕事をまわしてもらっている。Ⅶaあねさんがいないとそもそも仕事が回ってこないのだ。
整理しよう。
奈々(Ⅶa)姉さんがTFを活性化してⅩa、Ⅴa親子もフィブリン生成マシーン(トロンビン)を作りはじめ、89ブラザーズも動きだし、金をXa,Va親子に渡す(活性化)。
このように血液は固まるのだ。

<当ブログ“リコモジュリン参照”>

つまり、リクシアナ錠はⅩaというヤクザの親分の動きを止める事により、抗凝固作用を示すのだ。
なんとも強力かつ効果的である事がこの例えによって分かると思う。

Ⅹa阻害薬はすでにアリクストラ注などが発売されている。
整形外科手術後の静脈血栓塞栓症の予防に使われるプレフィルドシリンジの注射製剤である。

同様にリクシアナ錠は整形外科手術後の静脈血栓塞栓症の予防に使われる。
ただ、リクシアナ錠はその名の通り、内服できる事が他のⅩa阻害薬と異なるところであり、強みである。

この内服できたというところが非常に大きい。

ワーファリンは血栓予防のために服用される薬物であるが、その相互作用の多さは非常にコントロールが難しい薬剤である。ワーファリンにとって代わる薬剤としてプラザキサが登場して近年話題となった。
アリクストラの時もⅩa阻害作用を持つ作用機序ということでワーファリン越えを期待されたが、アリクストラは消化管から吸収されなかったため、注射での適応となった。さすがに、ワーファリンに代わって毎日毎日注射を打ってくださいとは言えない。
そのため、アリクストラは比較的投与期間の短い整形外科手術後の静脈血栓塞栓症の予防に限られているのだ。

しかし、リクシアナは消化管吸収されるため、アリクストラの欠点を払拭できた薬剤となり、ワーファリンにとって代わり得る薬剤なのである。

現在のところ、整形外科手術後の静脈血栓塞栓症の予防での適応を取得しているが、
「心房細動に伴う血栓塞栓症の予防」「深部静脈血栓症患者および肺塞栓症患者におけるVTEの二次予防」についても、グローバル第3相臨床試験が現在実施されている。


ではDI情報について述べようと思う。

適応は現在のところ整形外科手術後の静脈血栓塞栓症の予防である。

用法は1日30㎎(分1)である。食後、食前の記載はない。食前投与に比べて食後投与ではCmaxが13%上昇するようだが、AUCは変化がない。臨床的にはさほど問題がなく、食後、食前どちらでもよい。
あくまで術後の静脈血栓の予防なので、15日以内の投与である。(それ以上は試験はされておらず、安全性は確立されていない)
この辺の日数制限は調剤の場面でもルーチンにチェックする項目と成り得るだろう。
初回投与は術後12時間経過後出血がない事を確認して服用となる。

腎排泄薬であるため、Ccrが30-50mL/minの患者では半量の15㎎/日(分1)とする必要がある。

プラザキサの時もそうだったがPT-INR、APTTなどは指標とならないので、副作用判別には患者の自覚症状である出血しかない。
つまりは副作用の発見は患者さん自身がする事になり、この辺は服薬指導においてしっかりと説明をしておく必要がある。

また、体重40kg未満の人には投与した経験がないようで安全性は確立されていない。
半量を投与するなどの慎重さがあってもいいのかもしれない。

併用注意薬としてはP糖タンパクを阻害するベラパミル(商;ワソラン)、アミオダロン(商;アンカロン)、エリスロマイシン(商;エリスロシン)、イトラコナゾール(商;イトリゾール)キニジン(商;硫酸キニジン)などと併用するとAUCが1.5~2倍上昇してしまう。これは消化管P糖タンパクの阻害作用により、リクシアナ錠が多く吸収されたためである(バイオアベイラビリティの増加)。
よってこれらの薬剤と併用となる場合は用量を半量である15㎎/日へと変更する必要がある。

ただの下肢整形外科術後患者の静脈血栓塞栓症の予防薬の内服版ではない。

ワーファリン、プラザキサに並ぶ非常にポピュラーな薬剤と成り得るため、非常に詳しく勉強しても損はしない薬剤である。
この頃、自分探しや自分自身の事を知るという事で自己分析が大切にされている。

かくいう私も自分という人間はどういう人間なのだろう?と自問自答を反芻する事が多い。

なぜ自分自身の事を知らなければならいかというと、自分をうまくコントロールするためである。おかしな事に聞こえるかもしれないが、長期的に自分自身をコントロールする事は極めて難しいと言わざるを得ない。

バランスの撮れた完璧な球体のような人材はいない。皆いびつな形をしており、それらを
適材適所に配置する事がよい組織にするためには必要なのである。

自分という人間を知れば、何が足りなくて、何が得意なのか?はたまた何をする事が嫌で何をする事が好奇心を掻き立てられるのか、が分かり、それに向けて嫌な道を避ける事が出来るし、工夫しだいでは自分がもっとも快適と思う道を開拓もできる。

しかし、DNAのシークエンスのように自分自身をしっかりと確立させる事は果たしてできるだろうか?

人間というものはまず時と共に思想が変わっていく、わかりやすい例だと、「俺って明るい性格なんだよね~」という人が1年後5000万近くの借金を背負う事になったりしたらどうだろうか、以前のように明るくは過ごせないはずだ。

また、人によっても性格は異なる。上司に対峙する時の自分、部下と対峙する時の自分。
はたまたAさんと一緒にいる時は甘えれる。Bさんと居る時はしっかり者になる。など
対峙する人によっても自分の性格は変わるはずだ。

となると、人間の性格は決して一つのカラーではないことが分かる。

時と場合または対峙する相手、感情、体調などいろいろなファクターによって決められるため、演繹的に自分を確立する事は難しい。
つまり、自分自身はこういう人間だ。だからこれは良い。でもこれはダメという考えは無理があるし、可能性をつぶしてしまうという面で危険である。

必要であるのは帰納法的自身の確立。
例えば、10時以降テレビを見るとついつい1時までテレビを見てしまうんだよ俺は。
何でかはわからないけど、
つまり、Aの時Bである。(原理は不明)という思想だ。
テレビを見ると深夜1時までテレビを見てしまうのはそもそも俺は意志の弱い人間なんだ。とまで考える必要はないし、考えても間違いである可能性が高いのである。

演繹法での自己分析は答えが出ない自問自答であり、それをする事は自らの精神や心をいたずらに傷つける事でしかないと思うし、そもそも建設的ではない。

自分が起こしてしまう行動の表面部分のAの時Bという事象だけしっかりと覚えておけばいい。
そうすれば、さきほどの例だと10時以降にはテレビを見ないように自分にルールづけてもいいし、無理ならば、枕元にラジオをつけてTVより楽しいものを寝床に見出すという解決策が見つかるからである。

自分は何をやってもだめだ。と大まかに言うのではなく、このような時に自分はダメになる。と帰納法的に自分というものを見つめる事こそ価値がある。

日本人は演繹法が好きである。テストや問題でもこれはなんかわからんけどこうなんだ。という知識を数多く持っているものより、原理をしっかり学んでそれにより類推する法が良しとされている。
しかし、得られる結果は同じなのだ。
学問に関しては原理が必ずあるため、それを学び、理解しようとする事は価値のある事である。

しかし、こと自分自身を見つめる時には原理を考える事は無駄であり、危険である。

自分ってダメな人間だな~っと思う前にどんな時にどんな場合にダメであるのかを少し分析してほしい。
すると自分がごくごく一部のケースの時のみにダメである事に築き、自分をより好きになれるのである。
一般名はエリブリンメシル酸塩である。
神奈川県三浦半島の油壺で採取された海綿動物のクロイソカイメンから単離された新規抗悪性腫瘍薬である。

国内の企業が単独で創薬した初の抗がん剤という事で話題の薬である。

作用機序としてはチュブリンの重合を阻害して微小管の伸長を抑制する事で正常な紡錘体の形成を妨げ、異常な細胞増殖を抑える機序であり、細胞周期では第2間期/分裂期(G2/M期)に作用して細胞分裂を停止させ、アポトーシスへと誘う。

エリブリンメシル酸は微小管の伸長する部位に結合し、チュブリンの重合を抑える。

このように微小管に作用する抗がん剤と言えば、ビンカアルカロイド類例えばビンブラスチン(商;エクザール)などがある。
ビンカアルカロイド類は微小管の伸長端に結合することに加え、外側表面にも結合するために伸長、短縮どちらも阻害する。

またもう一つ有名なものはタキサン類と呼ばれるもので、例えばパクリタキセル(商;タキソール)などである。これらは微小管の外側ではなく、内側表面に結合する。
従って、ビンカアルカロイドと同様伸長、短縮どちらも阻害する。

この作用機序が臨床的にどのような違いがあるのかは現在まだ定かではないが、ハラヴェン注は微小管に作用する薬剤ではあるが、末梢神経障害の副作用が少ないという特徴がある。

エリブリンメシル酸は神経伝達速度を阻害しないために、神経障害を起こしにくい機序があるのではないかとの報告もあり、非常に興味深いところである。
http://cancerres.aacrjournals.org/content/early/2011/04/14/0008-5472.CAN-10-4184.full.pdf+html?sid=135b5095-a13e-4a3a-a16c-77f3a9e2c228

用法は1日1回1.4㎎/㎡(2~5分かけて投与)週1回×2、1週休薬 が1サイクルという投与方法だ。
減量は1.4㎎/㎡→1.1㎎/㎡→0.7㎎/㎡という段階で減量してく

副作用については白血球、好中球減少はほぼ必発であり、非常に注意深くモニタリングする必要がある。
しかし、血小板減少は軽度であるという特徴を持つ。

悪心、嘔吐についても軽度である事から、まだ、決まってはいないようだが、ASCOの嘔吐リスクでは低リスクに入るのでは?との見解のようだ。

溶解に関しては生理食塩水が推奨されており、5%ブドウ糖では結晶が析出したという事で注意が必要である。

海外ですでに使われている抗がん剤ではないためにデータとしてまだまだ不十分なところがある。国内初の抗がん剤として、様々な症例発表を行い、自国民が立派に育薬する事が必要である。
抗ヒスタミン薬とはヒスタミン1(H1)受容体をブロックする事で炎症の進展や血管透過性亢進を防ぐ事でアレルギー性疾患に効果をしめす薬剤群である。
略して“抗ヒス薬”などと呼ばれる事が多い。
対してH2受容体の遮断薬はH2ブロッカーと呼ばれる。

この抗ヒス薬であるが、副作用の眠気というのが常に付きまとう薬剤なのである。
これは脳内にもヒスタミン受容体があり、それらをブロックすると鎮静効果があるためである。

元々抗ヒスタミン薬というのは麻酔薬の機序として考えられていた過去があり、抗精神薬のクロルプロマジンも元々は抗ヒスタミン薬として開発された。

なので、抗ヒス薬は眠気の副作用を克服する開発の歴史を持つのである。

現在の抗ヒス薬の臨床的なポジションでは、
① 作用が強くて眠気も強い第一世代、レスタミン、ポララミン、ステロイドと配合剤ではあるがセレスタミンなど
② 改良された第二世代の中で、効果が高いが、眠気の副作用も強い薬アレロック、ジルテックなど
③ 効果と副作用のバランスがいいものであるアレジオン、エバステルなど
④ 副作用の眠気が少ない、アレグラ、クラリチンなど
という大きく4つのランクに分かれると思う。

まずは第一世代から第二世代への抗ヒス薬の開発の経緯について語ろう。

第一世代の抗ヒス薬であるが、血液脳関門(BBB)を通過してしまうために脳内ヒスタミン受容体を遮断してしまい、眠気の副作用が出た。当時はこのBBBを通過しない抗ヒスを作ることが目標であった。

血液脳関門は脂溶性が高いと通過しやすい。
そこで第二世代はヒスタミン受容体遮断作用のある薬にカルボキシル基またはアミノ基を導入する事により親水性を高くし、脂溶性から水溶性に変化させたのである。
ヒスタミンそのものにカルボキシル基を付加させたヒスタミン由来のものが多い。
ヒスタミンはヒスタミン受容体アゴ二スト(作動薬)であるが、親水性増加のためにカルボキシル基を導入するとヒスタミンに似ている偽物となるため、アンタゴニスト(遮断薬)となる。
しかし、その中でも三環形抗うつ薬にカルボキシル基を付加させたものがある。
それがオロパタジン(商;アレロック)である。
4環系抗うつ薬のミアンセリン(商;テトラミド)にアミド基を付加させたものはエピナスチン(商;アレジオン)。
国内未承認薬の4環系抗ヒスタミン薬であるアザタジンにカルボキシル基を導入させたものがロラタジン(商;クラリチン)
でとある。
抗うつ薬から出来た抗ヒスは基本的には切れ味がよく副作用の眠気も強いといった特徴がある。

近年発売されたザイザル錠はアレグラを超す脳内ヒスタミン受容体占拠率の少なさで、アレグラでも眠気で困っている患者さんにさらに眠けの副作用の少ない薬として期待ができる。(→ブログ内;ザイザル参照http://ameblo.jp/baltromai/entry-10724777436.html)

抗ヒス薬での服薬指導で悩ましいのは「車の運転」についてどのように指導するかである。

最近では、抗ヒス薬の副作用は「眠気」と「認知・判断能力の低下」とを分けて考えるようになっている。後者はインペアード。パフォーマンスの低下と呼ばれ、自覚のない認知判断能力の低下である。

従来抗ヒス薬の服薬指導に対して「眠気があったら車の運転を休むようにしてください」
といったような指導をしていたが、眠気の自覚が無くともインペアード・パフォーマンスの低下がある。つまりは、眠気を感じていなくともとっさの瞬間でのブレーキを踏むタイミングが遅れたり、左右の安定性を保つ能力が損なわれて蛇行運転になったり、適正な車間距離を保てずに追突しやすくなることが起こりうるのである。

眠気という自覚症状だけでは運転の是非を決める事はできない。

鎮静性の抗ヒス薬と呼ばれるポララミンやセレスタミンなどではウイスキーシングル3杯分のインペアードパフォーマンスの低下を引き起こす事も知られており、もはや飲酒運転の域と言える。

運転は被害者になるばかりではなく加害者になる可能性もあるため、ある程度厳しく制限を設けるべきであると考える。

交通網の発達した都市部であれば「車の運転を避けてください」という言葉で事足りる場合もあるだろう。
しかし、車の運転を生業にしているドライバー業の方々はそうもいってられない。
さらに、交通網が発達していない地方では車社会である場合も多く、車の運転を避けてくださいという指導で薬服用拒否されてしまう事もある。
薬の服用拒否というのは薬識を持った結果の患者さんの行動の一つであるから、一概に悪い事ではないのだが、スムーズな医療遂行という面に関していえば逆行していると言わざるを得ない。

ではどのように服薬指導するべきか?
筆者の服薬指導で法的に十分かどうかは定かではないが、私は以下のように指導している。

基本的には車の運転が避けれる状態にあるのなら、避けてもらうスタンスをとる。そして、どうしても車の運転を避けれない状態の時は効果の減弱を説明した上で、主治医にアレグラ錠かクラリチン錠への変更を提言する。
アレグラ、クラリチンは鎮静の少ない薬剤であるためリスクを少しでも少なくすると共に、アレグラ、クラリチンは添付文書において眠気に関する使用上の注意記載が記載がないため、事故が万が一起こってしまった場合には法的な面で有利であるという面がある。
※参考http://medical.radionikkei.jp/premium/entry-180403.html

しかし、記載のないアレグラ、クラリチンでも類薬は眠気が出るため、説明責任は回避されない。しっかりとした説明は法的な面でも必要と言えよう。

眠気を引き起こす薬剤というのは数多く存在する。痛みを和らげるオピオイド系鎮痛薬、や神経痛に補助的に用いられる抗うつ薬、または長時間作用型の睡眠薬なども日中の眠気を引き起こす。

眠気の副作用に対する服薬指導は薬剤師にとって非常に悩ましい服薬指導の一つである。
一般名はタクロリムスであり、非常に有名な薬である。
血中濃度を測定しながら投与する薬剤であるため、TDM業務をされている薬剤師の先生
方はなじみが深い薬となる。

タクロリムスは1984年に放射菌Streptomyces tsukubaensisの代謝物として発見され、シクロスポリンの100倍近い活性を示す事で有名となった。

作用機序は主にT細胞活性を選択的に阻害する事で免疫抑制効果を呈する。
さらに細かく述べると、ヘルパーT細胞内のカルシニューリンを阻害し、IL-2などのサイトカインの産生を遺伝子レベルで抑制する事による。この作用機序はシクロスポリンと同様である。

他の免疫抑制薬と同様にプログラフもさまざまな疾患に用いられる。
その中でも特に重要な適応として、移植片対宿主病(GVHD)である。
いわゆる移植後の拒絶反応と言われるものであり、宿主側が移植片を異物として見なし、移植片を免疫攻撃してしまう現象である。
そのため、移植などでは免疫を抑制しておかなくてはならない。

タクロリムスやシクロスポリンなどのカルシニューリン阻害薬とメソトレキセート(MTX)の組み合わせというのが最も広く行われているGVHDの予防法である。

タクロリムスの投与方法というのは24時間持続というのが原則である。
なぜなら、タクロリムスは濃度を上げてもカルシニューリン活性抑制効果はあたま打ちであり、副作用が増えるだけだからである。タクロリムスは用量依存的に効果は得られない薬剤なのである。
この辺はシクロスポリンとの違いである。シクロスポリンの場合高い血中濃度が効果に相関する。
タクロリムスはピークの濃度は効果の面では影響がないため、トラフ値のモニタリングとなる。さらに、タクロリムスはトラフ値とAUCが非常に相関しており、トラフをモニタリングする事はAUCをモニタリングする事にも役立つ。

タクロリムスは吸収に関しても注意が必要である。タクロリムスは食事の影響を受ける。
空腹時に服用した場合に比べて食後に服用すると6~7割しか吸収しない。最終的に血中濃度を測定しながら投与する薬剤であるので、特に食前服用という記載はないが、留意すべきポイントであろう。
空腹時投与したとしても、タクロリムスは吸収が悪い。それは、小腸のCYP3A4にて代謝を受けるのに加え、P糖タンパクにて排出される機構が働くからであり、注射に比べると内服の吸収量はおよそ3分の1となる。
この経口時のバイオアベイラビリティの悪さは注射から内服、または内服から注射の切り替えの時に注意が必要となる。

TDM領域では有名な事であるが、タクロリムスは赤血球に分布する。そのため、通常は全血中濃度として測定される。そのため、貧血などでヘマトクリット値が低い時には毒性が高まる危険がある。
タクロリムス自体腎障害の副作用を持つため、腎性貧血などを起こすと、悪循環に落ち陥る可能性がある。

薬物の消失は肝代謝薬物代謝酵素CYP3A4で主に代謝される。
そのため、ネオーラル、トラクリアは禁忌であり、併用されやすいフイフェンドなどは併用に注意が必要である。
一般名はレパグリニドであり速効型インスリン分泌促進薬であるグリニド系の新しい薬剤である。
類薬としてはスターシス、ファスティック、グルファストなどがある。
グリニド系はSU剤の半減期の非常に短いものである。従って、ベースである食前の血糖を抑えるSU剤と異なり、食後の過血糖を抑制する事に使用する。

食後過血糖を抑える部類に入るため、SU剤の作用機序でありながら、αGIと同じカテゴリーとして使用される。

シュアポスト錠は既存のスターシスよりもHbA1Cを低下させたというのが強みのようである。
しかし、これらの食後過血糖を抑制する薬剤とは本来はHbA1cを抑制させる事は目的ではないはずである。

HbA1cは長時間糖に曝されたヘモグロビンが糖が付いた状態のものを測定した値である。
つまりはHbA1cの低下のためには長時間の血糖コントロールのコントロールが必要となってくる。HbA1cの低下効果は食後の過血糖を抑えるだけでは本来は望めない作用なのである。

しかし、シュアポストはHbA1cの低下効果がある事が特徴としている。

これは一重に過血糖を抑える事以上に血糖を降下させているのではないかと推察される。

現にシュアポストは臨床試験中の低血糖の発現率は19%と高い値を示している。

これは臨床的にはどのように考えればいいかというと、シュアポスト錠はこれまでのグリニド系、αGIに比べると血糖降下作用が強いのだろうと示唆される。

従って、食後過血糖が既存の治療薬でもなかなか下がらない患者さんには良いと思う。

しかし、そもそもはHbA1cの低下効果を望めない食後過血糖治療薬なのだから、HbA1cの低下効果を狙ってシュアポスト錠に変更すると、低血糖が起きやすくなるのではないかと示唆される。

グリニド系、αGIすべてそうであるが、食直前に服用する事が大切である。
特にグリニド系は作用機序としてインスリンを分泌しているため、薬を飲んでから10分以内には食事を取る事が重要である。

食後の投与に関しても食後に投与すると薬効のピークと食後の血糖とが合わないため、低血糖をきたす可能性がある。我々薬剤師としては食後となってしまった時には服用しないように説明する事が大切である。

αGIのように飲んでも効果なしではなく、グリニドの場合適切な投与タイミングで服用しないと、有害事象(低血糖)が起こるのである。
特に、シュアポスト錠のような血糖降下力が高い薬剤は念入りに説明する必要がある。

低血糖が起こりやすいところとしては次の食事の前という事でこの辺は旧来のグリニド系と変わらない。




私の施設では未だ病棟に薬剤師が常置されていないため、薬剤管理指導は薬剤師が複数の診療科をまたいで服薬指導している。
私自身の考えでは、病棟に薬剤師が常置された後でも複数診療科をまたぐべきだと思っている。診療科をまたげる事が薬剤師の強みであると思うし、ジェネラリストスキルを保つためにも必要であると考えている。

入院において服薬指導をする際に意外と重要な事は病棟の患者さんの動向を知る事である。

入院患者さんへの服薬指導はほとんどの施設が薬剤師が病室へ説明に行くことになっているため、患者さんとのアポが必要になるが、現実にはいちいちアポなど取ってられないため、患者さんが居そうな時に病棟に上がり服薬指導する事になる。

上がっても居なかったという事態は非常に時間対効果を低めて非効率である。

私は服薬指導するタイミングとして食事時間帯付近を狙っている。
患者さんは食事時には病室または病棟の食事コーナーに居るわけで、その付近の時間帯は病室におられる事が多い。
また、薬を服用するタイミングとして食後投与や食前など、食事に絡めた用法が多いために患者さん自身も薬の事に対して意識する時間帯であることも服薬指導をスムーズにさせると考えている。

午前中に服薬指導行くことはあまりお薦めしない。午前中は患者さんの病室におられる率は非常に低く、さらにおられたとしても処置中である事が多い。
さらには朝から午前中というのは非常に頭がフル回転する時間帯であるので、記録の下準備やカルテ上で可能な適正使用チェックなどのチェックや思考作業に費やした方が効率的である。

昼食を患者さんと同じタイミングで食べた後、病棟へ上がるというのが私のいつものパターンである。

しかし、昼食後の後に病室をうかがったとしても、全員行けるわけではない。それでも居なかったり、処置中であったり、あるいは寝ていたり(私の場合可能な限り起こすが。)
して服薬指導を行えなかった方もいる。

そういう場合は第二波として夕食後の後に行く事にしている。

夕食後までは記録を書いたり、問い合わせをしたり、調べものをしたりで意外とすぐ過ぎるものである。(患者数が多い時などは間にもう一回上がったりはする。)

夕食後は昼食後よりさらにやりやすいと思う。医師や看護師さんは当直者だけになっているため、独壇場として服薬指導に当てられる事が魅力だ。

その後薬剤部に戻ってきて記録を書いて終わるという一日である。

服薬指導に関しても調剤と同様にある程度のテンポあるいは時間の区切りを持ってしなくてはならないと考える。薬とは関係の無い話の長い患者さんなどはうまく話をすり替えるテクニックが要求される。非情であるとの声もあるだろうが、その患者さんの後ろに多くの患者さんが並んで待っていると考えればふつうの対応であると思う。

薬剤管理指導業務に対してある種牧歌的な雰囲気で臨む方もおられるだろう。
そのようにできる状況なら良いが、それで服薬指導を行えていない患者さんが存在するのならそれは考え直さなくてはならないと思う。


一般名はセルトラリンである。
外国ではゾロフトという名前であるが、日本ではジェイゾロフトという名前でファイザーから発売されており、2006年に薬価収載された薬剤である。

ゾロフトの日本版という事でJゾロフトなのだろうか?Jリーグみたいだ(笑)。

作用機序はSSRIであり、セロトニン再取り込み阻害作用である。
同じSSRIの類薬としてはパキシル(GSK)、ルボックス(アステラス)とがある。

ジェイゾロフトの売りは離脱症状が少ない事である。

他の薬と比べてなぜジェイゾロフトでは離脱症状が少ないのかは定かではない。
もう一つ、他のSSRIとは異なる特徴としては多くのCYPにて代謝される事である。

ジェイゾロフトが代謝を受けるCYPはCYP2C19、CYP2C9、CYP2B6、CYP3A4であるが、他のパキシル、デプロメールではCYP2D6のみでの代謝となる。代謝酵素が多い事は一つの代謝酵素が拮抗したとしても代償が効くことになり、ジェイゾロフトの体内の蓄積は軽度で済むため相互作用の面で心配が少ない。
このことはベースとなる薬剤にとっての好条件であり、相互作用が少ない事は次の一手に対してストレスなく処方できるというメリットがある。
※添付文書などでは多くの相互作用が記載してあるが、代謝酵素が多い分記載事項が多くなるというだけであろうと思う。

今後飲んでくれるか分からないような比較的軽度ではないうつの患者さんに対するベースの薬としては離脱症状が少なく、さらに2剤目を加える事を考えると相互作用の少ない事を考えるとジェイゾロフトは非常に使いやすくさらに患者にとっても安全性の高い薬であると言える。

世界では非常にシェアを誇っている薬剤であり、人気の理由はここら辺にあるものと想像できる。

用法用量としては25㎎/日(1×)から漸増して最高100㎎/日まで良い。
平均の投与量は80㎎/日程度であったというデータもあるようだ。
一般名はロミプロスチムである。

慢性特発性血小板減少性紫斑病の治療薬であり、トロンボポエチン(TPO)受容体作動薬という全く新しい機序の薬物である。

TPOは血管の外にへばり付いている巨核球のTPO受容体に対して作用し、血管内に血小板を生み出す役目をになった血小板調節因子である。

なぜ、調節因子になるかというと、このTPOは生成した血小板によって取り込まれる機序を持つため、血小板が十分に生成されるとそれだけTPOが血小板に取り込まれ、巨核球に作用するTPOが少なくなるため、生成反応が自動で止まるようになっている。

まさにTPOによるネガティブフィードバックといったところだ。

ロミプロスチムの構造はヒト抗体Fc領域に4つのTPO受容体結合領域を持つ構造になる。ヒト抗体Fc領域を付加する事で半減期の延長が可能になった。

なぜ、わざわざTPOと異なる構造を取ったのかというと、TPOとまったく異なるアミノ酸配列にすることで、内因性TPOに対する中和抗体を産生しにくくするためである。

つまり、似たような構造で作ると、もしそれが体から異物として見なされて、抗体が作られた時に、内因性のTPOもとばっちりを受ける事を防ぐためである。

適応は現在のところ、慢性特発性血小板減少性紫斑病の最後の手段的使用法になると思う。

DI情報について言及しよう。

適応は現在のところ慢性特発性血小板減少性紫斑病の適応のみである。
今後は抗がん剤の副作用による血小板減少症にも適応が広がると考えられる。
しかし、この薬剤は非常に高価である。67000円/Vもする。
そのため、血小板輸血の方が選択されるかもしれない。

副作用に関しては約半分の患者に出現しており、頭痛症状が多い。
これは想像するに血小板が増える事によって、血量自体が増え、頭の血管が拡張することによるのではないかと考えられる。