2024年5月19日 日曜日

 

 17日にこの本を読み終えました。

 

 

 2001年 ジョージ・アカロフ教授らとノーベル経済学賞を受賞されたアメリカの優れた経済学者、ジョセフ・スティグリッツ コロンビア大学教授の書いた「スティグリッツ 入門経済学」

 アメリカの大学で経済学を学ぶ学生向けのテキストの一冊です。

 この後「ミクロ経済学」「マクロ経済学」と続きます。

 2012年購入し、2014年に読み終えています。

 今回10年ぶりに再読することにしました。

 

 読書メーターの感想です。

 「10年ぶりに再読。スティグリッツ先生がお年を召されたのでもうこの教科書の新版の発行はないかもしれない。リーマンショックの影響がまだ強く残っていた時代を感じさせるが、今でも通用する内容。やはり経済学の教科書を読むことは経済を理解するためにも必要不可欠。最後は地球環境問題で締めくくられる。この後トマ・ピケティ教授の「21世紀の資本」が出て格差問題がさらにクローズアップされることになる。アメリカの99%運動にも大きな影響を与えたとされるスティグリッツ先生がもし改訂版を書くとしたらどのように書き改めるのだろうか。」

 

 やはり経済を理解するためには時々原点に帰る必要があります。

 私の母校中央大学の経済学部では学生当時は「経済原論」をまず最初に学びます。

 当時はまだマルクス経済学を教えられていて、近代経済学とマルクス経済学の二本立てでした。

 1980年代にはソヴィエト社会主義共和国連邦のマルクス主義に基づく計画経済の破綻は明らかになっていましたが、日本の経済学界ではそれにもかかわらずマルクス経済学が残っていました。

 すでに日本の経済学も怪しかったのかもしれないです(^^;

 私は近代経済学では藤野豊先生の経済原論の講義を受けました。

 ミクロ、マクロ経済学ともとても分かりやすい講義でした。

 お陰様で私はケインズ経済学に沿ったマクロ経済学のエッセンスを頭に叩き込むことが出来ました。

 経済学と言うのは学生時代に頭の中に経済学の基礎的な枠組みを作っておかないとダメと言われています。

 もちろんこれは法学、社会学、経営学などの社会科学全般に言えるでしょう。

 藤野先生にケインズ経済学的な近代経済学を教えてもらった事は私の大きな知的財産になりました。

 

 だからこのスティグリッツ先生の教科書も割と良く理解できます。

 40歳代の頃よりも内容が良く分かるようになりました。

 歳をとったおかげかもしれません。

 

 そして現在この本を続けて読んでいます。

 

 

 「ミクロ経済学」

 こちらも最初に読んだ時よりもより良く理解できそうです。

 

 なお、経済学の教科書としては本屋さんの経済書コーナーでよく見かけるのは「マンキュー経済学」です。

 アメリカの優れた経済学者 グレゴリー・マンキュー ハーバード大学教授の教科書です。

 マンキュー先生の方が教科書としては優れているのは間違いないようです。

 他に評判は分からないですが、ノーベル経済学賞確実と言われるダロン・アセモグル教授の教科書、やはりノーベル経済学賞確実とされるオリビエ・ブランシャール教授の教科書もあります。

 こちらも優れていると思います。

 

 残念ながら日本人の書いた教科書はあまりお勧めできません。

 やっぱり日本人の経済学の水準は低いのです。

 ノーベル経済学賞確実と言われた森嶋通夫、宇沢弘文、そして青木昌彦先生は残念ながら経済学の教科書は書いていません。

 

 経済学に興味をお持ちであれば、ここで書いた経済学の教科書を読んでみてください。

 世界の事がより良く理解できようになるでしょう(^-^)