2024年5月12日 日曜日 主の昇天
東京・日比谷の帝国劇場9階にある出光美術館と明治生命館に行きました。
出光美術館は日比谷公園近くの帝国劇場の9階にあります。
その帝国劇場が改築のため、今年12月で出光美術館はしばらく休館になります。
最近その事を知り、では少しでも休館前に行っておこうか、と言う事で行ってきました。
出光美術館に行く前に時間があったので日比谷公園を少しばかり散策。
良い場所ですね(^-^)
なお、ここもインバウンドの外国人観光客が多いです。
10時ごろ出光美術館へ向かいました。
なお、帝国劇場はいつものようにミュージカルファンの若い女性をちらほら見かけます。
エレベーターで出光美術館へ。
現在「復刻開館記念展」を開催中です。
今回の展覧会は1966年に開催された開館記念展を復元したとの事。
1966年って…私の生まれた年より少し前じゃん(^^;
年がバレる(^^;
それ以来ずーっと帝劇9階にあったのですね。
その頃開館したであろう美術館は建替えたものが多そうです。
根津美術館、サントリー美術館がそうなのでしょう。
サントリー美術館は以前赤坂駅近くにあったものが乃木坂駅近くとかなり移動しました。
再開後はどのようになるのでしょうか。
(5月18日追記)
アイエム インターネットミュージアムによる今回の紹介動画がありますので貼っておきます。
ブログを書いた当初は調子がおかしくて貼れませんでした。
遅ればせではありますが、見ていただければ幸いです。
展覧会の構成です。
第1章 古唐津
第2章 仙厓
第3章 中国陶磁
第4章 オリエント
第5章 青銅器
随分シンプルですが、出光コレクションはかなり幅広いです。
オリエント、青銅器があったとは意外でした。
出光は陶磁器、日本画と言うイメージだったので。
なお、写真撮影不可です。
印象に残った作品を書いておきます。
絵唐津丸十文茶碗
指月布袋画賛 仙厓 日本 江戸時代 出光美術館
江戸時代の僧、仙厓(1750-1837)の禅画の一つ。
月を指している布袋さんの絵です。
ほんわかな気分になれる絵です。
仙厓さんってもしかして今で言えば漫画家?と思えるくらいゆるくて、ユーモラスですね。
出光コレクションの出光佐三は古唐津収集と仙厓収集から察するにユーモアのある人だったのでしょうか。
あるいは厳しいビジネスの合間の癒しとしてコレクションした古唐津と仙厓を眺めていたのでしょうか。
そう言うコレクションがあっても良いですね(^-^)
青磁浮牡丹不遊環耳瓶 中国 南宋時代 龍泉窯
青い光沢を放つ見事な青磁。
首に耳が付いています。
なお、第3章 中国陶磁 には唐三彩による人物像の作品もいくつか展示されています。
それにしても唐三彩の人物を模した陶器が宋時代に実用中心の器主体の背白磁に移行した、と言うのは面白いですね。
生活習慣に何か大きな変化があったのでしょうか。
あるいは唐時代の貴族社会が衰退し、士大夫階級出身の官僚社会に移行したからでしょうか。
ラスター彩人物文鳥首水注 イラン 12~13世紀
「オリエント」に展示されていたもの。
鳥を模した水差し。
イランでは良く見られるようです。
日本で見られる水差しはもしかしてイランの鳥を模した水差しが変化した…と言うのはないのでしょうか。
饕餮文斝
中国で二番目に古い商(殷)時代の青銅器。
日本では根津美術館に相当数のコレクションがありますが、ここ出光にも相当数のコレクションがあります。
商時代の青銅器はデザインが本当に独特で、中国の他の時代、あるいは他国の青銅器にも見られないものがあります。
鋭角的であったり、ゴツゴツしていたり。
金型を作るのが大変そうです。
呪術に使っていたようですが、ここまで複雑にしないといけない事情はどのようなものだったのでしょうか。
観客は少なく、じっくり鑑賞できました。
鑑賞時間は40分ぐらいでした。
出光美術館は通常の展示のほかに展示室5に「陶片室」があります。
世界各地の貴重な陶片を展示しています。
きまぐれに引出しを開けてみると様々な地域の様々な時代の陶片を見る事が出来ます。
展覧会を見た後にふらっと立ち寄ってみて見るだけでも良いと思います。
ミュージアムショップで4枚絵葉書を買いました。
この後少し周囲を散策。
重要文化財「明治生命館」を訪ねました。
以前mixiの友達が開催したオフ会で訪れて以来です。
無料で入れます。
写真撮影が可能なので写真を載せておきます。
観客は数人程度。
落ち着いて鑑賞できました。
この後東京駅へ。
この通りもインバウンドの欧米系の観光客だらけ。
もっとも1990年代から2000年代前半は日本人観光客が世界第二位のGDPの威力にあかせてロンドン、パリ、ニューヨークの観光地に多数押し掛けていたこともあったのですから、お互い様ですね(^-^)
東京駅から帰路に就きました。