2024年1月1日 月曜日 元旦

 皆様 新年あけましておめでとうございます。

 2024年もよろしくお願いします。

 

 早速ですが2024年最初のブログは読書メーターの2024年12月に読んだ本です。

 

12月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2202
ナイス数:102

中学英語「再」入門-日本語と比べて学ぶ14講 (中公新書 2684)中学英語「再」入門-日本語と比べて学ぶ14講 (中公新書 2684)感想
タイトル通り中学英語の再入門。もう一度英語をやり直さないといけないと思っていたので読んだ。中学で英語を学んだのは40年前になるが、中学英語は馬鹿に出来ないし、基礎として学んでおいたことはのちのち役に立つことを強く実感した。NHKラジオ英会話を聞いているが、これからも聞いていこうとこの本を読んで改めて思った。
読了日:12月11日 著者:澤井 康佑


神曲 煉獄篇 (角川ソフィア文庫)神曲 煉獄篇 (角川ソフィア文庫)感想
再読。寿岳訳に比べると分かりやすい訳なので面白さが良く伝わってくる。この煉獄篇は案外面白い。訳者の三浦逸雄さんの解説が簡潔ながら良い解説であり、それゆえに煉獄篇の理解を深めてくれるのも良い。訳者はカトリック信徒ではない事を解説で明言されているが、それでもカトリックの教義・神学に対する理解は相当なものだと思える。だから子息の三浦朱門さんがカトリックになられたのでしょうね。
読了日:12月13日 著者:ダンテ


中央公論 2024年 01 月号 [雑誌]中央公論 2024年 01 月号 [雑誌]感想
特集「独裁は選挙から生まれる」。くじ引き民主主義についての論考が面白かった。宇野重規さんが言われていたのだが、古代ギリシャでは民主主義のあり方として選挙よりもくじ引きで直接政治に参加する方が重視されていたそう。「東西史観対決」も面白かった。私の子供の頃は貴族は腐っていて武士は貴族たちを打倒する革命勢力(^^;的な書き方が多かったけど実はこれはマルクス主義者の階級闘争史観の弾きうつしだったらしい。呉座勇一先生もそんな事言ってましたね。
読了日:12月13日 著者:

 

経済セミナー2023年12月・ 2024年1月号 通巻 735号 経済実験のフロンティア 【特集】経済セミナー2023年12月・ 2024年1月号 通巻 735号 経済実験のフロンティア 【特集】感想
特集「経済実感のフロンティア」経済学は本当にすごい速さで進化していますね。最近日常の読書で最新の経済書に触れる機会が少なくなっているのでそろそろ積読本を読まないと(^^;
読了日:12月16日 著者:

 

アダム・スミス―『道徳感情論』と『国富論』の世界 (中公新書)アダム・スミス―『道徳感情論』と『国富論』の世界 (中公新書)感想
10年間積読。アダム・スミス入門としては日本ではこれが一番良さそう。原著を読んだだけでは良く分からなかった「道徳感情論」の内容がこの本を読むことでようやく理解できた。「国富論」は概ね理解してはいたが、この本での著者の見解には完全同意。出来れば政府の役割、租税原則、そして東インド会社などの当時の株式会社に対してスミスがどう感じていたかも書いてほしかった。
読了日:12月22日 著者:堂目 卓生


替えがきかない人材になるための専門性の身につけ方替えがきかない人材になるための専門性の身につけ方感想
ある勉強会の課題本。本当の意味での「教養とは何か」を説いた本。AIが当たり前に使われるようになり、今までの仕事上の知識を生かして仕事をする人は無用になる時代が迫っている。ではAIに代替されない人材になるためにはどうすればよいか。それは答えを出すために知識をひたすら身に着ける事ではなく、逆に自分だけの「問い」を立てる事である。その自分だけの「問い」を立てるためにはどうしたらいいのかを説く。後半分は社会人が大学院に行って論文を書くことの勧めです。私も自分で問いを立てるべく論文を書いてみたくなりました。
読了日:12月22日 著者:国分 峰樹


神曲 天国篇 (角川ソフィア文庫)神曲 天国篇 (角川ソフィア文庫)感想
三浦訳「神曲」再読了。三浦訳の良さはこの天国篇ではっきりとする。寿岳訳は擬古文調なので格調高すぎる。しかも天国篇はキリスト教神学が絡んでくるのでなおさら内容が分からなくなってしまってる。三浦訳は訳者がキリスト教神学にも理解が深いため解説と併せて読むことで面白く読める。「神曲」初学者にはこの三浦訳をお勧めしたい。
読了日:12月30日 著者:ダンテ


世界 2024年1月号世界 2024年1月号感想
リニューアルしたので久しぶりに読んでみた。実を言うと以前現代思想のような難しい論調の論文がやたら多くて閉口し、読むのを止めていました。「世界「は非西欧社会の現実を「中央公論」より多く取り上げているのでそこは高く評価できる。私が以前読んでいた片山義博さんや蓮池薫さん、森本杏里さんなどの連載記事も良し。ただ、松沢裕作さんの記事は何だか難しく、かつての悪夢がよみがえった。まあ、それでも次号も買っても良いかな、と思えるくらいには良くなっていました。
読了日:12月31日 著者:

読書メーター

 

 12月読んだ本が少ないのは今この本を読んでいるからです。

 

 

 トマ・ピケティ先生の大著「資本とイデオロギー」

 昨年ようやく日本語訳された本です。

 ピケティ先生がフランス、あるいは欧米主要国の税務データを主とするデータを調査して私有財産制度、資産格差の変遷を論じています。

 この本についてXで感想を簡単に書いておきました。

 それを引用します。

トマ・ピケティ「資本とイデオロギー」読んでます。 今読んでいる箇所でピケティ先生は1980年代のレーガン、サッチャー政権以降の金融の自由化がもたらした世界的な格差と社会民主主義勢力がそれに対応できなかった事を批判しています。 そして社会民主主義勢力がどうしたら復活できるかも考察

この本は大著だけど、世界的に広がる格差、貧困、社会的分断の状況を知るには必読。 そしてそれをどうしたら克服できるのか考察するためにも必読。 特に社会民主主義の唱える社会的な連帯に共感する人には必読

要は社会民主主義勢力の国際的な連帯の輪を取り戻せ、と言う事。 世界的な格差と闘うために。 これは19世紀社会主義者が集まってインターナショナルを結成して以来変わってない理念。

「ピケティ先生はスウェーデン社会民主主義を理想としているらしい。 高福祉高負担、累進課税による所得格差の是正、そして企業経営への労使の共同決定方式による労働者の参加を主張。 特に累進課税、共同決定方式はこれまでの社会民主主義勢力が等閑にしていたことを批判。」

 と言う事になります。
 詳しくは別の機会に論じたいと思います。

 

 今年も皆様に神様の恵みがありますように。