2023年10月7日 土曜日

 昨日の10月6日 ノルウェー・ノーベル委員会は今年のノーベル平和賞を発表しました。


 

 イランの人権活動家ナルゲス・モハンマディさんです。

 

ノーベル平和賞 イランの人権活動家 ナルゲス・モハンマディ氏 NHK

 

 残念ながら上記のニュースにある通り、彼女は現在獄中にあります。

 私が会員になっている国際人権団体アムネスティ・インターナショナルでも長年彼女を支援し続けてきました。

 アムネスティの努力により2020年一旦釈放されたこともあります。

 

【グッドニュース】イランの著名な人権活動家、ナルゲスさんが釈放されました! アムネスティ・インターナショナル日本 公式より

 

 残念ながらこの後再び拘束され、現在獄中にあります。

 ナルゲスさんは2009年のアムネスティ・インターナショナルのニュースにすでに名前が出ています。

 

イラン:米国系イラン人ジャーナリストの釈放を歓迎する アムネスティ・インターナショナル日本公式より

 

 ジャーナリスト ロクサナ・サベリさんの釈放を報じる記事の中にナルゲスさんの名前が出ています。

 ナルゲスさんが支援していたシリン・エバティさんについてはアムネスティと並ぶ国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチが同じ頃の2009年に記事を書いて警告しています。

 

イラン:シリン・エバディ氏の人権活動への報復やめよ ノーベル平和賞メダルと預金口座をイラン政府が没収、家族を逮捕すると脅迫 ヒューマン・ライツ・ウォッチより

 

 イランは1978年当時のパフレヴィー朝を倒したイラン革命によりイラン・イスラム共和国成立後、多くの人々が求めた自由な社会が実現せず、厳しい人権状況のもとに置かれてきました。

 女性はパフレヴィー朝時代には着用を強制されたなかったヘジャブの着用を強制されています。

 それに対して昨年9月イランの女性たちは立ち上がり、それに対して当局は厳しい弾圧で臨み、多くの人々が亡くなっています。

 

イラン:軍幹部 抗議デモに「容赦ない対応」を指示 アムネスティ・インターナショナル日本より

 

 この弾圧に対し私たちアムネスティ・インターナショナル日本もネット署名を呼びかけました。

 多くの人々が賛同してくれました。

 署名された皆様、ありがとうございました。

 

<緊急署名>イラン:声を上げる女子生徒たちを毒ガスから守って!

 

 イランは旧約聖書「エズラ記」「ネヘミヤ記」にも登場する歴史のある国です。

 アケメネス朝、ササン朝、サファヴィー朝…、と歴代王朝の下で繁栄し、優れた文化を生み出した中東の大国です。

 そのような国でこのような文明に相応しくない行為が行われています。

 そのような行いに対して粘り強く闘い続けるイランの人びと。

 彼ら彼女たちは勇気のある、尊敬に値する人たちです。

 

 ナルゲス・モハンマディさん、そしてイランの人びとの皆様。

 ノーベル平和賞受賞おめでとうございます。

 ナルゲスさん、シリン・エバティさん、そしてイランの人びとに自由な日が早く訪れますように。