日本人はよく「しかたがない。」と言います。
欧米の人は、この心情が理解できない、また、この言葉を英語に訳せない、と聞いたことがあります。
(うそか、本当か知りません。)

今回、広島で豪雨のために、大きな被害が出ました。
亡くなった人、被災した人は、本当にお気の毒ですが、「しかたがない。」と思います。
自然の前では、人間はどうしようもないのです。
日本は災害の多い国土です。
昔から、そこに住む日本人は、諦観してきたのでしょう。

キリスト教の社会では、自然災害というのは、基本的に存在しないそうです。
何か原因があって、多くの場合、神の怒りが、災害を引き起こす、という考えです。
自然災害が少ない地域では、ごくたまに起きる自然災害は、天罰、ということで納得できるのでしょう。

しかし、日本でその考えを持ったら、「神は何に怒っているのだろうか?」と常に反省していなければなりません。
そんな人生はかえってつらいです。

「土砂災害警戒区域」に指定されると、住宅が売れなくなるそうです。
だから、住宅業者やそこに住んでいる人は、警戒区域指定に反対するらしいです。
今回の災害でも、本来指定されるべきだったのに、されていなかった地域に被害が集中しました。
人間の欲がからむのも、しかたないかな、と思います。

亡くなられた方が40人いて、同じくらいの人数がまだ行方不明です。
ご冥福を祈ります。